黒田開講“男気塾”大瀬良に金言授ける

 「広島春季キャンプ」(18日、日南)

 広島の黒田博樹投手(41)が18日、2日連続のブルペンで80球を投げ、前日に続いて新球・チェンジアップを試投した。投球後には大瀬良大地投手(24)に技術指導も行った。チーム力強化を期待して、レジェンドの考えを惜しみなく伝えた。チームはこの日で日南での1次キャンプを打ち上げ、2次キャンプ地の沖縄に移動した。

 キャッチボールを終えた黒田は、小走りで右翼後方に向かった。メニューでは守備練習の時間。「少し投げます」。小林投手コーチに伝えると、2日連続でブルペンに入った。前日より30球多い80球の投球練習。調整は昨年より早い。

 新球のチェンジアップも12球。軌道、振り出した腕が緩んでいないか、ストライクゾーンから落ちているかなどを確認しながら投げた。「(19日が休日で)日程的に2日連続で投げないより、きょう投げた方がよかったのでね」。開幕を逆算し、臨機応変に調整メニューを組み替えた。

 投球以上に熱を帯びたのは、大瀬良への技術指導。隣接の屋内練習場でひと言、ふた言話し始めると、ジェスチャーも交えた熱い時間になった。「大まかに言えば下半身の使い方」と、投球フォームの修正点を助言した。

 「僕自身のチェックポイントを伝えた。股関節が硬いということなので、僕の投げ方に似ている部分がある」

 広島復帰した昨季は「性格やスタイルが分からない。それに自分のことで精いっぱい」と、他選手への助言は控えた。だが、今季は「全て伝えていく」と門戸開放を決断。日米通算20年目の技術と、経験を惜しみなく伝える。黒田塾開講-。合流初日の言葉を早速、実行に移した。

 黒田も次期エース候補として期待する逸材。17日に大瀬良がシート打撃に登板すると、ポール間走中に足を止めて見守った。「全く問題がなかった」だけに、より強調したのは精神面。「いい時を思い出そうと、考え過ぎもよくない。1年、1年、投げ方は微妙に変わる。新しいものをつくっていけば、いいんじゃないか」と伝えた。

 練習後は合流3日目にして、2度目の即席サイン会。約30分、9年ぶりに訪れた日南キャンプで、地元ファンに感謝の意を示した。「すごく懐かしく感じた期間。3日間はあっという間でした」。充実の日々に笑みがこぼれる。20日からは沖縄で2次キャンプが始まる。ファンに、後輩に、黒田の思いを伝えていく。

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