福井の覚悟…カープのエース道を歩む

 広島の福井優也投手(27)が25日、エース道を歩む覚悟を明かした。昨季15勝、206回1/3を投げた前田健太投手(27)が、米大リーグに移籍。合同自主トレに合流した投手キャプテンは「ああいう投手にならないといけない」と、テーマに「安定感」を掲げた。開幕ローテ&2桁勝利へ調整は順調だ。

 チームメートとの久々の再会に、気持ちはグッと引き締まった。年明けから都内で行ってきた3週間のトレーニング。福井はこの日からマツダでの合同自主トレに合流した。「順調です」。自然と笑みがこぼれる。秘めたのはエース道を歩む自覚と覚悟だ。

 「開幕からローテーションに残れるように。アピールもどんどんしていかないと。焦ることはないけど、危機感は持ってやりたい」

 昨季、自己最多の9勝。ローテに定着したが慢心はない。前田とはメジャー移籍決定後、久々に再会した。祝福すると同時に「実感はないけど、さみしさはある」と漏らした。福井に求められるのは、前田の穴を埋める活躍だ。

 15勝、206回1/3を投げたエースが不在になる。福井にとっては1学年後輩。「直接聞くことはないけど、見て勉強になります」と、素直に実力を認める。「一番は安定感ですよね。僕に足りない部分。すごいな、ああいう投手にならないといけないな、と思う」。練習方法や投球技術、生きた教材として参考にするものは多い。

 「足りない」安定感を補うために、自主トレでは体力強化に重点を置いた。体幹、ウエート、キャッチボールに走り込みと、1日5時間のメニュー。昨年12月は沖縄で自主トレするなど、例年より早めの調整で準備を進める。1年間を通して戦う“2桁ボディー”をつくり上げるつもりだ。

 「昨年の後半ダメだったことも含めてキャンプやシーズンを通して、トレーニングを続けていきたい」

 開幕投手候補にも名前が挙がる。「結果を出していけば、その立場になれるので。今年1年、しっかり投げてからですね」。そう前置きした上で「先発なら投げたい場所。そこを目指してやっていきたい」と、近い将来の願望を口にした。まずはローテ定着、2桁勝利。エースへと続く道を全速力で駆け上がる。

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