梵が山ごもりトレ 悲壮な“孤独修業”

 広島の梵英心内野手(35)が4日、“山ごもりトレ”を行ったことを明かした。この日からマツダスタジアムでの自主トレを再開。施設が閉まる年末年始に4日間ほど、大自然の中で肉体&精神鍛錬に励んだ。定位置再奪取、25年ぶりVを誓う2016年。プロ11年目のベテランが、悲壮な覚悟でシーズンに臨む。

 スッキリとした表情に新年の決意を込めた。球団開きの4日。一番乗りで球場に姿を見せた梵は4時間、施設内で汗を流した。「自分の中で(新年の)区切りはない」。オフ返上で練習を続けるベテランは、年末年始は山にこもったと明かした。

 「年明けも1日から動いていました。リフレッシュも兼ねて山にこもって。自然の環境を生かしてですね」

 場所こそ明かさなかったが、昨年末の東京自主トレ後、奥地に出向き3、4日間、山にこもった。大自然に囲まれながら、山道を走るなど精神と肉体を鍛錬。「自分の時間が持てた。人がいないので気兼ねなく練習できた」と効果を口にした。

 昨季は96試合の出場で打率・237。09年以来6年ぶりに2軍落ちも経験した。12年オフに右膝を手術するなど近年、抱えていた両膝痛は「問題ない」と説明。定位置の再奪取について「グラウンドに立たないと意味がない。プロに入った時から気持ちは変わらない」と強い覚悟を示す。

 プロ11年目の35歳。選手会長は小窪に禅譲したが、チームへの愛着は誰より強い。「頑張ります。毎年、気持ちは同じ。優勝したい」と梵。今後はマツダで自主トレを続ける。山ごもりからスタートした2016年。再起を誓うベテランが、チームの屋台骨を支える。

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