黒田 男気スクランブル!CSへ救援待機

 広島の黒田博樹投手(40)が今季最終戦の7日・中日戦(マツダスタジアム)にブルペン待機することが6日、決まった。勝てば3位阪神を逆転し、3年連続のCS進出となる大一番。先発・前田健太投手(27)との豪華リレーの可能性もあるが、「あとは自分を信じるだけ」とスクランブル登板へ静かに覚悟を固めた。

 練習開始前の円陣にナイン、コーチ陣がそろう。緒方監督が訓示を垂れ、ベテランの倉が声だしを行う。緊張感が高まる中、普段通り自然体を貫く黒田の姿があった。

 ゲーム差なしで3位阪神を追う広島。今季最終戦となる7日・中日戦(マツダ)で勝てば3位となり、逆転のCS進出が決まる。その大一番に、4日・阪神戦(甲子園)で九回途中無失点と好投し、11勝目を挙げた黒田がブルペン待機することが正式決定した。

 「投げなければいけない場面へ準備してマウンドに上がります。皆がしんどいと思うけれど、うちのチームだけでなく相手もそう。あとは自分を信じるだけ。いつものルーティンで準備をしていく」

 プロ19年目。一球入魂、一戦必勝の信念で右腕を振るってきた。日米通算193勝。「僕は常に同じ緊張感、プレッシャーを持ってやってきた。それはプレーオフもメジャーも変わらない」。そのスタイルは7日の決戦でも同じだ。

 リリーフ登板すればドジャース時代の09年7月12日・敵地でのブリュワーズ戦以来、日本では06年10月16日・中日戦(広島市民)以来となる。「達川監督の時は先発した翌日に中継ぎしたことがある。強くしてもらいましたね」と00年7月2日・巨人戦(同)の救援登板を挙げ、問題ないことを強調した。

 畝投手コーチは「マエケン、大瀬良、中崎とつなぐのが理想的」と話す一方、黒田の起用法を「使い方は試合の状況次第になる」と説明。前田から黒田への継投の可能性も十分にある。

 最優秀防御率をほぼ確実にしているジョンソン、今季9勝の福井もブルペン待機する方向だ。総動員で臨む最終戦だが、やはり黒田の存在感は別格。畝コーチは「チームとして感じるものがあると思う」と、その波及効果を期待した。

 泣いても笑っても最後。黒田は「気持ちだけでは勝てない。でも気持ちがなければ勝てない」と闘志を示した。厳しいマウンドでこそ、真骨頂を発揮する。

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