黒田で負けた…カープ再び借金生活に
「中日3-1広島」(18日、ナゴヤドーム)
勝負の12連戦は黒星発進-。10勝目を目指した広島・黒田博樹投手(40)は6回10安打3失点と粘投したが、援護に恵まれず7敗目を喫した。最下位の中日に痛い敗戦。チームの連勝は5で止まり、再び借金生活に逆戻りとなった。DeNAに続き、3季ぶりの中日戦のカード負け越しも決定。下位チームに苦しむ現状がもどかしい。
奇跡の逆転優勝へ勝負の12連戦。その初戦は痛恨の黒星に終わった。7敗目を喫した黒田は試合後、チームバスに向かいながら、真摯(しんし)にその責任を受け止めた。淡々と話す口調に、悔しさがにじんだ。
「この時期は結果がすべて。四回の取られ方がもったいなかった。状態はあまり良くなかったが、もう少し粘り強く投げたかった」
6回10安打3失点。1-0の初回無死満塁を無失点で切り抜けるなど、持ち味の粘りは見せたが四回、2死からエルナンデスに左前打を許した後、藤井にカウント0-2からの3球目を捉えられた。打球は左中間を破る同点二塁打となった。真ん中のツーシーム。悔いが残った。「気が抜けたわけではないが、気が抜けたようなボールになってしまった」。
そして1-1の六回。1死から4連打を浴びた。エルナンデスに勝ち越し左前打、さらに藤井の中前適時打で追加点を許した。中日戦は今季4試合0勝3敗、対戦防御率4・13。DeNA戦も3試合0勝1敗、同4・11。下位を苦手とする右腕に同調するように打線も沈黙。チームの連勝は2分けを挟んで5でストップ。3年ぶりに中日戦のカード負け越しが決定した。
緒方監督は「初回の1点だけではピッチャーはしんどい。クロ(黒田)も調子が良くはない中で、踏ん張ってくれたんだけど」と振り返りながらも「明日はエース(前田)が投げる。引きずらないよう、うちらしいゲームができたら」と前を向いた。残り15試合。切り替えて勝利を目指すしかない。
黒田は次回中4日で23日・ヤクルト戦(神宮)に先発予定だ。この日は球団初、史上6人目の40代2桁勝利を逃した。一方で規定投球回数(143回)をクリアしたが、「この時期は個人よりもチームが勝たないと意味がない。勝てるような投球をしないと」。首位ヤクルトと3・5差。3位巨人と2・5差。悔しさをぶつけるマウンドは、すぐにやってくる。
