鯉の藤浪対策不発 新井&エルド外し…

 「阪神5-1広島」(3日、甲子園)

 首位阪神が4・5ゲーム差に遠のく、痛恨の敗戦だ。広島・緒方孝市監督(46)は藤浪対策として、左打者6人並べるなど大幅な打線の組み替えを断行したが、3番・松山、4番・シアーホルツが計7三振。起用が裏目に出て、9四球と荒れた右腕を攻略できなかった。だが立ち止まっている暇はない。4日からは神宮で2位ヤクルトと3連戦。ジョンソン、黒田で連勝を狙う。

 毎回のように塁上をにぎわせながら、ホームがどこまでも遠かった。対藤浪用に左打者6人を並べ、3番から7番までを入れ替える勝負手。連勝を狙った一戦で、緒方監督は大胆な策に出たが、あと1本が出なかった。痛恨の敗戦。悔しさを押し殺しながら、バスへと続く通路を歩いた。

 「1、2番は塁に出る役割を果たしてくれたけど、期待して送り出した3番、4番が打ち崩せなかった」

 右打者より、左打者の被打率が高い藤浪に対して、指揮官は大幅な打線組み替えを断行。新井、エルドレッドを外して3番に松山、4番には再昇格したシアーホルツを入れた。初回に早速、1死二塁の好機をつくったが、2人が連続三振。五回も同点に追い付いてなお1死一、二塁で連続三振に倒れた。

 松山は七回、1死二塁でも三振に倒れるなど、4三振。「すべては僕が打てなかったから。(荒れ球は)分かっていること。それでも打たないといけない」と、敗戦の責任を一身に背負った。シアーホルツは3三振。「直球にてこずった。150キロの直球は、しばらく見ていなかったからね」と肩を落とした。

 藤浪の前に2安打12三振で1得点。だが、9四球を選んで再三の好機をつくった。四回は3四球で1死満塁とするなど一定の効果はあった。「四球の数が表しているように、明らかに左打者を嫌がるところが見られる」と指揮官。阪神との対戦を7試合残すだけに「ヒットは少なかったが、嫌なところは見せられた」と、敗戦の中で収穫もあった。

 緒方監督が「勝負」と位置付ける9月戦線。借金は再び4となった。借金2にした7月10日・中日戦(ナゴヤドーム)以降、借金3で迎えた試合に7連敗。勝てば5割復帰、上位進出へ乗っていける展開で“借金2の壁”に苦しめられている。

 ただ、立ち止まっている暇はない。4日からは神宮に場所を移して、2位ヤクルトとの3連戦を迎える。「切り替える?それしかない。一戦、一戦」。緒方監督は強い口調で繰り返してバスに乗り込んだ。残り26試合。大逆転Vへ。最後までファイティングポーズは崩さない。

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