菊池“第2の故郷”でいざ虎狩りだ!
DeNA戦が雨天中止となった21日、広島の菊池涼介内野手(25)が23日に長野で行われる阪神戦を前に、ここまでの戦いを含めた特別な思いを明かした。武蔵工大二高(現・東京都市大塩尻高)出身で長野は第2の故郷。丸を1番に据えた“マルキク”打線で5勝2敗。首位巨人とは3差。2日間のリフレッシュを経て、思い出の地で虎を狩る。
午前10時すぎにDeAN戦の中止が決まった。2連勝で迎えた一戦。だが、疲労が見え始める時期の休息は、恵みの雨とも言える。菊池は「体も疲れていたので助かります」と心境を明かした。
開幕からただ一人、全試合スタメン出場。だが、絶対的な守備力で貢献する一方、打撃は調子が上がってこなかった。新井、エルドレッドがケガで出遅れ、4番不在でスタート。打線が機能しない中で菊池、丸に必要以上の負担が掛かっていた。
「打たなきゃいけない、というプレッシャーがあった。どこかで苦しい戦いになっていたけど、今は僕と丸も少しずつ上がって来ている。(打線に)安心感が出てきたと思う」
10日の西武戦から、丸を1番に据えた“マルキク”打線がスタートし、この間チームは5勝2敗。6試合で先取点を奪った。菊池も32打数11安打で、打率・344と調子を上げてきた。やはり2人の働きが勝敗に直結する。
交流戦中盤には、緒方監督から「調子も上がってきたから攻撃的にいくぞ」と声を掛けられた。20日のDeNA戦では初回、無死一塁でバスター。これまでなら送りバントの場面で、左前打で好機を広げた。指揮官の言葉で迷いが消え、応えるように結果で示した。
「右に打たなきゃとか、セーフティー(バント)かなとか。考えることが多かったけど、割り切っていけるようになった」
攻守において新井の存在も大きい。「渋いです。打って欲しいときに打って、時にチャンスメークもしてくれる。心強い」。得点後に交わすベンチ前のハイタッチ。2人で叫び合う姿は“定番”になった。守備でも「意思疎通ができる」と信頼感は増すばかりだ。
2日間のリフレッシュを経て、23日から阪神との2連戦が始まる。長野は高校時代を過ごした第2の故郷。恩師も観戦に訪れる。「諦めて戦ったことは一度もない。“やれる”という感じに戻ってきた。諦めずにやってきたことが今につながっている」と菊池。首位巨人と3差。確かな手応えとともに、鯉の逆襲が続いていく。
