鯉の“代打の神様”小窪が同点打

 「広島5-6DeNA」(15日、マツダ)

 ほえた。広島・小窪が感情を爆発させた。一塁上で両手をたたいた。総立ちのナインから、代打適時打をたたえられた。3-4で迎えた六回2死一、三塁。会沢の捕邪飛の直後。嫌な流れをはねのけ、山口の直球を中前にはじき返した。

 5回4失点で降板した黒田の黒星を消し、続く田中の打席で山口が失策を犯し勝ち越し。しかし八回に再逆転され、試合は敗れた。小窪は悔しさをにじませながら「チャンスだったから、何とか同点にしたかった」と、自身の打席を振り返った。

代打[率]・636

 驚異の成功率だ。これまで代打で13打席に立ち、11打数7安打、打率・636。1本塁打8打点2四球。“代打の神様”と言っても過言ではない働きを見せている。

 代打で心がけているのは、打席に入る際に迷いを消すことという。「役割がある。練習の時から意識している。いろんな場面があるので(打席ごとに狙いは)変わってくる」と前置きした上で「気持ちを整理して、準備が遅れないようにしている」と話した。

 4月で30歳になった。もちろん目指すのはレギュラー。守備も走塁にも弱みはない。ただ、その勝負強さがチームにとって大きな武器であることは事実だ。

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