「巨人１－０広島」（１３日、東京ド）

　広島が１点ビハインドで迎えた九回だ。２死から松山が二塁内野安打で出塁すると、続く代打小窪が右前打で一、三塁。一打同点、一発逆転の見せ場はつくった。最後は堂林が空振り三振に倒れ、無念の０－１敗戦。だが試合後、菊池は力強く言う。

　「状態はみんな上がってきている。心配する必要はない。リセットしてまたやります」

　２試合連続の１点差負け。ただ菊池は攻守に球場を沸かせた。四回の打席は中前打で出塁すると、六回は左翼フェンス直撃二塁打。３試合連続安打で、得点機を演出した。２死二、三塁で迎えた八回の第４打席は、フルカウントから一邪飛。「打たなきゃいけないと思い、空回りしてしまっている」と悔しがった。

　守備でも魅せた。七回、１死二塁。代打高橋由の打球が二遊間を襲った。菊池は素早く追いつくと、体勢を崩しながら一塁へ送球。「打っても打てなくても、守備は１００％と思ってやっている」と、必死のプレーで追加点を許さなかった。

　チームは今季７度目完封負け。０－１の敗戦は５度目となった。ただ好機はつくっており“あと１本”が出れば流れは変わる。「みんな打ちたい、と思って打席に入るのは当然。あとはいかに、チャンスで１本打てるか」と菊池。悲観する必要はない。３連敗を阻止すべく、リベンジを胸に誓う。