鯉のぼりパワー初回10点!新井5打点

 「広島13-1巨人」(5日、マツダ)

 鯉の季節に鯉打線が爆発だ。広島は一回に打者14人の猛攻で10点を奪い、巨人・杉内をKO。その猛攻劇の主役は、4番・新井貴浩内野手(38)だ。先制の2点適時二塁打で火を付けると、打線がつながり、迎えた2打席目に2点適時打を放って10得点のビッグイングを完成させた。初回10得点は球団史上初の快挙だ。その後も得点を重ね、今季最多の13得点。宿敵巨人に連勝し、5カードぶりのカード勝ち越しを決めた。

 初回のスコアボードに刻まれた「10」の数字。今季最多3万1798人が詰めかけたマツダスタジアムのボルテージは、いきなり最高潮だ。五月晴れの空の下で広島ナインが躍動する。打者14人が一気呵成(かせい)に攻め立て、巨人の息の根を止めた。

 1死から菊池が放った左前打が猛攻開始の号砲だ。二盗成功後、丸の四球で1死一、二塁とし、4番が仕事を果たした。「マエケンが先発。先制点を取れば相手のダメージは大きい」と新井。杉内のスライダーを振り抜き、左中間へ先制の2点適時二塁打だ。

 これで一気に火が付いた。2死二塁から梵の左翼線を破る適時二塁打で3点目を奪うと、鈴木誠が左翼席に2ランアーチを描いた。続く会沢も中前打でつなぎ、打者8人で杉内をKOした。2番手・笠原にも襲いかかり、前田の四球後、田中、菊池、丸、新井の4者連続適時打で5点を追加。球団史上初の初回10得点で、巨人の戦意を喪失させた。緒方監督も「初回10点は記憶にない」と打線のつながりに驚いた。

 「チャンスで新井が勢いをつけてくれた」と指揮官が振り返ったように、この日のヒーローは4番。三回に左中間突破の適時二塁打を放ち、3安打5打点の大暴れだ。

 自身は幼少期から大のカープファン。パジャマもカープで、山本浩二に憧れ野球を始めた。ミスター赤ヘルのアーチに夢を見た。マツダスタジアム初のお立ち台。この日の「こどもの日」は、自分がそのバットで子どもたちに夢を与えた。「カープファンの子どもたちにとっても、僕にとってもいい1日になった」と喜んだ。

 2年連続3位から今年は優勝を目指して臨んだが、現在最下位と低迷。しかし、まだ5月。「気を引き締めて頑張りたい」と新井。チームは1カ月ぶりの2連勝。鯉の季節はこれからだ。

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