黒田が藤浪一喝!11得点の猛攻呼んだ

 「広島11-3阪神」(25日、マツダ)

 広島・黒田博樹投手(40)が乱闘寸前の闘志を見せ、今季初2桁得点となった猛攻を呼んだ。同点の二回に阪神・藤浪の内角攻めに激高して詰め寄り、直後の勝ち越し劇を演出。投球も6回9安打3失点でチームトップの3勝目を挙げた。チームの連敗を止め、5位・阪神とゲーム差なし。この勢いで最下位脱出を狙う。

 鬼の形相だった。右手にバットを握った黒田が2、3歩、マウンドの藤浪に詰め寄った。慌てて帽子を取る藤浪に何かを叫んだ。1-1の二回1死一塁。バントの構えに対し、顔面近くへの投球が続いた。両膝をついて避けた直後に激高した。両軍選手、首脳陣が本塁付近に集まり、不穏な空気に包まれた。

 「2球(続けて)やられるとね。自分の体は自分で守らないといけない。それにチームの士気にも関わる。(藤浪の)戦う姿勢は分かるが、それに負けない気持ちを出した」

 この内角球が捕逸となり一走が二進。黒田の打った一ゴロは進塁打となった。2死三塁から田中の一ゴロがゴメスの失策を呼び、決勝の勝ち越し点が転がり込んだ。

 以降は打線が爆発し、今季初の2桁得点となる11点。緒方監督は「黒田の姿に野手が応えてくれた。明日につながるゲームだ」と、声を弾ませた。5位・阪神にゲーム差なし。連敗が止まり、最下位脱出も見えてきた。

 黒田は初回に32球を要し、上本に同点打を許した二回は20球を費やした。「キレも制球もしんどかった。今日はどうにもならなかった」。今季最悪の調子でも、乱闘寸前直後の三回からはテンポがよくなり、粘った。

 カット、ツーシームでストライクを先行させ、11日・阪神戦(甲子園)で本塁打を許した福留にはスプリットを活用して無安打に封じた。六回には伊藤隼に2ランを浴びたが、100球を投じ6回9安打3失点。開幕から5試合連続のクオリティー・スタート(6回以上を投げ自責点3以内)で、チームトップの3勝目を挙げた。

 熱い闘志でナインを鼓舞し、高い修正能力も披露。藤浪には「グラウンドで年齢差は関係ない。バントさせたくない気持ちは分かる。もう終わったこと。引きずりはしない」と、ノーサイドを強調した。次は5月1日・ヤクルト戦(神宮)に先発予定。黒田の姿を前に、奮起しないカープではない。反攻はこれからだ。

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