黒田が圧巻投球!復帰後最長7回無失点

開幕前の最後の登板をした広島・黒田博樹=マツダスタジアム(撮影・出月俊成)
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 「オープン戦、広島-ソフトバンク」(22日、マツダ)

 広島の黒田博樹投手が今オープン戦3度目の先発マウンドに臨んだ。復帰後最長となる7回で92球を投げ、6安打無四球で無失点に抑えた。

 黒田は「きょうの状態の中で、これがベストだったかなと思います。いいボールも悪いボールもあった中で、長いイニングを投げ、結果的に0に抑えることができた。(キャンプからの1カ月半は)あっという間だった。これからの長いシーズンへ向け、気持ちを引き締め直して開幕を迎えたい」と話した。

 自身もチームとしても開幕前の最終戦。チームはオープン戦最下位が確定したが、満員のスタンドからの声援を受けながら、シーズンへ弾みを付ける一戦となった。

 柳田、内川、李大浩と並ぶ昨季の日本一チームを相手に、メジャー帰りの右腕が躍動した。初回、いきなり先頭本多に中前打を浴びたが、素早いクイックと会沢の強肩で、2度の盗塁王の二盗を阻止。中村を遊ゴロ、柳田をスプリットで空振り三振に仕留めると、以降は危なげなかった。

 「あんまり好きじゃないです」と話す打撃では、オープン戦で初めて打席に立って2打数無安打。安打こそ出なかったが二ゴロ、空振り三振と、きっちりバットを振った。常に「しっかりやっておかないと」と話しているように、開幕を前に予行演習もバッチリだ。

 対外試合初登板となった8日のヤクルト戦は、4回1/3をパーフェクト投球。続く15日のオリックス戦は6回5安打2失点に抑えていた。前日には「シーズン前最後の登板。大事に投げたい」と、テーマを掲げて臨んだマウンド。1球、1球、状態を確認しながら、打者に向かっていった。

 黒田の投球を一目見ようと、赤一色に染まったスタンド。七回、この日初めて1死満塁のピンチを迎える。だが、ここで松田を145キロ、内角高めのツーシームで、三ゴロ併殺に斬った。最多の計92球で、直球の最速は147キロ。本塁を踏ませぬ圧巻の投球だった。

 ◆黒田の全投球◆

 【一回】

 先頭の本多に二遊間を抜ける中前打を許した。続く中村晃の打席で本多が二盗を試みるも会沢が刺し1死走者なし。中村晃は遊ゴロ。続く柳田は空振り三振に抑えた。

 【二回】

 先頭の内川を左飛。李大浩を空振り三振。長谷川を一ゴロと3者凡退で抑えた。

 【三回】

 先頭の松田を空振り三振。斐紹を遊ゴロ。今宮を遊ゴロで3者凡退で抑えた。

 【四回】

 先頭の本多に一回に続き右安打を許す。続く中村晃は遊ゴロで二塁封殺とし1死一塁。柳田は二ゴロで二塁封殺とし2死一塁。内川は二ゴロで得点は許さず。

 【五回】

 先頭の李大浩が三失策。梵が打球をはじき無死一塁となった。続く長谷川を二ゴロ併殺に打ち取り2死無走者。松田は遊ゴロ。結果的には3人で抑えた。 【六回】

 斐紹に中前打を許し無死一塁。今宮の投犠打で1死一塁。本多の二ゴロで2死三塁。ここでマウンドに内野手が集まった。続く中村晃を三ゴロに打ち取り、先制点は与えなかった。

 【七回】

 柳田に中前打を許し無死一塁。内川が右飛で1死一塁。李大浩の三遊間を破る左前打で1死一、二塁。ここで内野手がマウンドに集まる。続く牧原の中前打で1死満塁。この試合最大のピンチを迎える。続く松田は三ゴロ併殺。黒田は先制は許さず、本拠地の大歓声に包まれマウンドを降りた。

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