黒田が入団会見「熱気感じます」
米大リーグ・ヤンキースから広島に復帰した黒田博樹投手の入団会見が16日、広島市内のホテルで行われた。
会見場には100人を超える報道陣が詰めかけた。膨大な数のフラッシュを浴びながら、黒田は緊張の面持ちで壇上の席に着いた。隣の席には広島の鈴木球団本部長が座った。
黒田は冒頭で8年ぶりの古巣復帰に「8年ぶりに広島に帰ってきて、ファンの人の熱気というか、広島に帰ってきて一段と強いなあと感じました」と話した。
会見前には、マツダスタジアムを訪れ、松田元オーナーにあいさつを行った。黒田は会見で同オーナーとの会談内容について、「最後に握手をして『優勝をしよう』と言われたので、自分自身もそれを聞いて胸が熱くなりました」などと明かした。
黒田は大リーグの複数の球団から巨額なオファーを提示されながらも、昨年末に年俸4億円の広島復帰を決意、発表していた。この日の会見では、「今年、僕と一緒に出て行った新井が帰ってきた。そういう意味では広島の懐の大きさを感じる。その大きさが戻ってきた理由の一つでもあります。ヤンキースで投げている時から、僕もそう長くは投げられない。最後の1球はカープで、と思っていました」などと、現役生活を古巣で全うする決意を示した。
また、同席した鈴木本部長は黒田が同本部長の携帯電話へ広島復帰を伝えてきた時について、「えーっという大きな声を出して(携帯電話を持って)誰にも知られないロッカーへ入っていったのを覚えてます」と感慨深げに語った。
年明けは米国・ロサンゼルスを中心に自主トレを行い、14日に帰国、15日に広島入りし、早速マツダスタジアムで練習を行った。17日に沖縄入りし、18日の沖縄2次キャンプからチームに合流する。
メジャーではドジャースとヤンキースに在籍し、通算79勝79敗、防御率3・45とローテーション投手として活躍。昨季も11勝9敗と、5年連続となる2桁勝利を達成していた。NPBでは103勝89敗1セーブ、防御率3・69。日米通算勝利数は182勝。
黒田は代表質問の終盤で通算200勝への思いを問われると、「現時点ではこだわっていません。199勝で引退するかもしれない」と話し、ファンへのメッセージとして「どこまでできるか現時点では自分でも分かりませんが、マウンドに上がる時の気持ちは何歳になっても変わりません。勝ちたいという気持ち、そういう気持ちを示せれば」などと話した。
