「ウエスタン、阪神４-６広島」（３０日、鳴尾浜）

　背中に死球を受けた影響で離脱した広島のキラ・カアイフエ内野手（３０）が３０日、ウエスタン・阪神戦（鳴尾浜）で実戦復帰した。「５番・一塁」でスタメン出場し、３打数２安打２打点。視察に訪れた野村監督の前で、１軍復帰をアピールした。

　力強いスイングが戻っていた。最初の打席は二回。じっくり球を見極め、フルカウントに持ち込むと、秋山のフォークを中前へ運んだ。続く土生の遊ゴロの際には、二塁へスライディングも披露。痛みを見せることは全くなかった。

　勝負強さも健在だった。五回１死満塁の好機で回ってきた第３打席は、右前へ貫禄の２点適時打。２２日のヤクルト戦（神宮）で背中に死球を受け、病院の検査で「脊髄振とう」と診断された。全治３日を言い渡されていたが、「（体調は）大丈夫だ」と問題ないことを強調した。

　全打席を見届けた野村監督は「本人と話もしたけど問題ない」と安心した様子だった。１日も同戦に出場させ、痛みがなければ最短での出場選手登録が可能な３日に昇格させる見込みだ。

　この日１軍は投打がかみ合わず、今季２度目の２連敗。キラが再合流すれば起爆剤となるはずだ。