広瀬開幕アウト…右太もも裏に強い張り
広島の広瀬純外野手(34)が右太もも裏の強い張りで、28日の開幕・中日戦(ナゴヤドーム)には出場できない見通しであることが14日、分かった。12日の阪神とのオープン戦(甲子園)で、走塁中に痛めたもので、この日、3軍でリハビリを開始した。幸い重症ではないが、正右翼手候補の離脱により、野村謙二郎監督(47)の開幕構想は、修正を迫られることになった。
マツダスタジアムでの全体練習に、広瀬の姿はなかった。右太もも裏の強い張りのため1軍を離脱。3軍でリハビリに専念することになった。
広瀬は12日の阪神とのオープン戦の四回、走塁で右太ももを痛めた。重症ではなく、病院で診察は受けず、3軍で復帰時期を見定めていく方針だ。
長期離脱の可能性は低いが、野村監督は「開幕には間に合わないんじゃないか。誰を(2軍に)落とし、誰を上げるかを考えたい」と述べた。開幕メンバー決定は「登録期限ギリギリになる」と、熟考を余儀なくされた。
外野の定位置は中堅・丸、左翼・エルドレッドが確定的。右翼は広瀬に加えて岩本、松山が有力候補だが、岩本、松山は左打者で、右打者の広瀬は対左投手の期待が大きかった。実際、昨季は左腕に対し打率・309と強さを見せていた。
広瀬の穴をどう埋めるか。指揮官は「全員で戦うのがチーム方針。調子のいい選手を使う」と話した。緊急事態を想定し内野手の堂林、安部に外野の練習を積ませてきたが「投手からすると本職の外野手の方が安心するだろうし」と、スタメン起用には否定的。この日、赤松を1軍に合流させ、また右打ち外野手の鈴木将、ロサリオら2軍調整中の選手を昇格候補に挙げた。
一方、他の外野手にとっては好機だ。岩本と松山は、左投手が相手でも打席に立つ機会が増える。岩本は「相手が左でも意識せず、やってきたことをやりたい」と意気込んだ。赤松は「結果を出さないといけない」と目を輝かせた。
開幕まで残るオープン戦は7試合。最終5試合は開幕に向け“本気モード”で臨む方針の指揮官は「サインもどんどん増えていく。しょうがないと(妥協)する状態をなくしたい」。広瀬離脱の穴をカバーし、戦力ダウンを最小限に抑える。
