栗原40%大減俸で誓った キラに勝つ!

 広島・栗原健太内野手(31)が5日、広島市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、野球協約の定める減額制限いっぱいとなる40%ダウン(5600万減)の8400万円でサインした。今季は24試合の出場にとどまり打率・203、0本塁打に終わった元4番。来季は定位置を奪還し、全試合出場を目標に掲げた。

 気持ちは既に来季を見据えていた。提示された大減俸に栗原は「結果が出ていない。しょうがない」と納得顔。続けて「来年は何とか。勝負の年だと思っている」と復活へ強い意欲をのぞかせた。

 悪夢のような1年だった。昨年5月に手術した右肘の影響もあり、今季は開幕から不振を極めた。5月6日に出場選手登録抹消。その後は1度も1軍に昇格することはなかった。「結果が思うように出なかった」。24試合で打率・203、0本塁打と不本意な成績でシーズンを終えた。

 2軍で低迷する間に途中加入したキラが活躍。CS初出場の一翼を担った。オフには出場機会を求め海外FA権を行使するか否かで悩み抜いた。それでも「チームに貢献したい」と権利を行使せず残留することを決めた。

 来季の目標は明確。「全試合出場」と力を込める。残留が決定的なキラと一塁の定位置を争うが「普通にやれば負けない」とニヤリと笑った。

 不振だった打撃に光が差している。オフにマツダスタジアムで打ち込む中で手応えをつかみ始めた。「今までは(右肘の影響で打撃に)ブレーキがかかっていたけど、時間がたつにつれて自分の思っているように体が動くようになった。頭と体が一致する」。力強いスイングと打球の変化に自信を深めていった。

 定位置再奪取には、キャンプでのアピールが必要となる。例年なら1軍当落線上の選手が出場する紅白戦や練習試合の出場を首脳陣に直訴するつもりだ。「やれるというのを見せなければ。実戦に早く出たい」と鼻息を荒くした。

 野村鯉は来季、23年ぶりの優勝を目指す。そのためには栗原の存在は欠かせない。「自信?ありますよ」。力強い言葉で締めくくった。必ずよみがえってみせる。

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