野村祐9勝目 2200日ぶり甲子園勝利

 「阪神0‐3広島」(30日、甲子園)

 広島・野村祐輔投手(24)が、あの悪夢の甲子園で雪辱した。広陵のエースだった2007年夏の高校野球。決勝の佐賀北戦で逆転満塁弾を浴び敗れて以来、2200日ぶりの聖地登板で、阪神を8回3安打、無失点で斬った。打っては適時打も放つなど、自身4連勝。新人王を獲得した昨年に続く9勝目を挙げた。チームは連敗を止め、今季初の月間勝ち越しも決定。4位・中日は敗れ、再びゲーム差は2・5に広がった。

 6年前、悲運に散った野村は、誰より力強くなって聖地に帰ってきた。当時と同じ七回までゼロに抑え、上がった八回のマウンド。俊介、代打・日高、坂と3つの内野ゴロ、11球で斬り伏せた。

 07年8月22日、夏の高校野球決勝・佐賀北戦。4‐0とリードした八回だった。ストライク、ボールの厳しい判定に泣かされ、最後は逆転満塁弾を浴び、敗れた。

 プロ入り後は「早く投げたい」と願っていた場所。そして、ついにかなった2200日ぶりの甲子園のマウンドで、見事に18歳の悪夢を断ち切ったのだ。

 「意識もそんなには…。高校野球とプロ野球は違うので」と野村は言うが、投球も気迫も今季一番だった。

 持ち味の制球力で四回までわずか1安打。3‐0の五回には2死一、三塁で代打・福留。追い込むと、内角へ139キロ直球をズバッと投げ込み見逃し三振。クールな男が叫びグラブをたたいた。七回は先頭・鳥谷を四球で出したが、1死から今成を投ゴロ併殺だ。味方打線が二回に1点を先制し、なお巡った1死満塁の打席では、自ら右前へ適時打も運んだ。

 プロ初完封が目前だったが「チームの勝ちが優先なので」と、九回はミコライオに託し、103球で降板。8回3安打無失点の虎料理で自身4連勝、自己最多タイ9勝目をつかんだ。

 今年の8月22日も、甲子園では決勝戦だった。「試合も見ましたよ。毎年、思い出しますよね」と今でも忘れはしない。「僕にはこれといった球がない。それしかない」と言う自慢の制球力。今や“精密機械”と呼ばれる程に磨き上げたのは、あの夏、判定に泣いた経験があったからこそだった。

 野村監督は「チームを勇気づける投球」と称賛。連続完封負けのイヤな流れを止め、今季初の月間勝ち越し。4位・中日とは2・5ゲーム差と広げた。「連敗を止めたかったし、相手が一つ上のチームだし負けられない。向かっていこうと思った」と野村。阪神との“CS前哨戦”。31日も相手に勝ちイヤなイメージを植え付けたい。

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