今村復活150キロ!お見事3人斬り

 「DeNA3-7広島」(11日、横浜)

 日焼けした右腕が帰ってきた。3点リードの八回、広島・今村がマウンドに上がった。新人時代の10年以来、3年ぶりの2軍降格。その屈辱から約2週間、自分を見つめ直し、かつての豪腕を取り戻そうと試行錯誤してきた。16日ぶりの1軍の舞台。今までの鬱憤(うっぷん)を晴らすときが来た。

 緊張していた。しかし最初の打者の代打・下園を一ゴロに仕留めると、エンジン全開。続く荒波には直球で押し、3球目には150キロを計時した。最後は148キロの直球でバットをへし折り、遊飛。そして山崎には、今村の生命線である外角低めの直球で空振りの三振。最後は150キロで締めた。

 わずか11球だが、復活した姿を十分にアピールした。「投げる前は不安はあったけど、投げ始めたら大丈夫だった」とホッとした表情。前日に由宇でのウエスタン・中日戦に2回を投げ、連投となったが、「疲れは多少あったけど、言い訳にならないので」と笑った。

 2軍ではフォームを修正した。以前は投げ急いで制球を乱したが、「投げるリズムをゆっくりした」という。山内投手コーチも「感覚的にいいものをつかんだようだね」と喜んだ。

 ミコライオにつなぐセットアッパーとして、今村の責任は大きい。「自分のできるところで頑張りたい」。崩壊気味だったリリーフ陣だが、これで盤石だ。

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