鯉打線あと1本が…好投バリ援護できず
「中日2‐6広島」(4日、ナゴド)
あと1点でも追加できていれば、違う結果になっていたはずだ。二回に一時は逆転となる2点を奪って以降、沈黙し続けた鯉打線。力投する広島先発のバリントンを援護できなかった。
試合の流れを自分たちで変えてしまった。1点リードの八回の攻撃だ。先頭の菊池が二塁打で出塁。ここから1死一、三塁の絶好機をつくり、中日が左腕の岡田を投入したところで、広島も松山の代打に広瀬を送った。しかし結果は空振りの三振。続く梵も右飛に倒れ、無得点に終わった。
野村監督も八回の攻撃をポイントに挙げた。「2点を取ってからはチャンスらしいチャンスがなく、八回に菊池のヒットから一、三塁の形になったんだけどね。広瀬のところで点を取れなかったのがもう一つね…」。あと1本が出ない勝負弱さを嘆いた。
前日も勝利はしたが、安打数は3本だった。湿りがちな打線だが、その状況を打開しようと、この日はヒットエンドランや盗塁など積極的に足を使う策で臨んだ。1点を追う二回には堂林がヒットエンドランと二盗を成功させ、逆転劇を演出。石原の犠飛で同点とし、バリントンの適時打で勝ち越した。ただそれ以降が続かなかった。
現状では連打を期待できないだけに、得点力アップへの最善策は機動力を駆使する攻撃だ。「少ないチャンスで点を取らないと、最後にしわ寄せが来る。仕切り直す」と野村監督。3位を死守するためには、どん欲に1点を奪う野球に徹するしかない。
