頭蓋骨骨折で休養していた広島・新井宏昌打撃コーチ（６１）が２１日、チームに合流した。同日のヤクルト戦（マツダ）でベンチ入りする予定だったが、降雨のため中止。「大丈夫そうなので。ベンチ入りの予定？はい」と力強く話した。２２日の同戦が、復帰戦となる。

　同コーチは１４日、札幌ドームでの練習中、ルイスのティー打撃の打球が頭部に当たり、病院に直行。前額部挫創、頭蓋骨骨折で全治４週間と診断されたが、脳に異常はなく、本人が早期復帰を希望。１８日に広島市内の病院で再検査を受けた結果も脳に異常はなかった。

　新井コーチの復帰を歓迎したのが、“新井チルドレン”の丸だ。「ティーがうまい。最強。トスがぶれない。ルーティンになってたところがあるから。戻られるのは大きい」と、目を輝かせた。

　秋季キャンプから新井流で打撃フォームを大幅に改造し、今季開幕から好成績を残している。試合前、同コーチと行うティー打撃は大事なフォームチェックの場。「自分の思っている部分と、新井さんが言ってる部分が合ってる時は安心する。気持ち的な部分」と全幅の信頼を置いている。

　同コーチ不在の３試合では９打数１安打。打率・２９５と３割を切った。「僕の実力だから仕方ないけど（復帰は）絶対にプラスになる」と、再上昇へ力を込めた。

　同じく新井コーチに師事する菊池も言う。「後ろで見てくれているだけでも存在は大きい。リーグ戦再開から、また一緒にやれるので充実感がある」。打率・２３５から反撃へ、力になるのは間違いない。