野村監督最下位でも逆襲の6連勝宣言

 「交流戦、広島3-5ロッテ」(5日、マツダ)

 野村鯉が今季初の6連敗を喫した。広島の借金は今季最多の10まで膨れあがり、順位も4位から一気に最下位に転落。ブラッド・エルドレッド内野手(32)が右手骨折から復帰し、「4番・一塁」でスタメン出場したが、救世主になることはできなかった。それでも貧打にあえいだ鯉打線は6試合ぶりに3点を奪取。復調の気配は見せただけに、次こそ連敗ストップだ。

 落ちるところまで落ちた。あと一歩届かず、またこの日も勝てなかった。出口の見えないトンネルに迷い込み、今季初、泥沼の6連敗。借金は2桁の10に膨れあがった。ベンチも、スタンドもどんよりしたムードが漂った。

 ただ、野村監督の表情は暗くなかった。

 「終わってしまえば、それが現実だが、切り替えてやるしかない。6連勝できるように頑張るしかない」

 ここまで惨敗を繰り返してきたが、この日は最後まで勝利への執念を見せた。大竹が一回に崩れ、2点を追いかける苦しい展開。それでもあきらめず、二回には松山、梵、堂林と3連打で反撃し、同点までは追いついた。

 しかし追い越すことができないのが今の鯉打線。指揮官は「ヒットは出るが…というところ。負けるときはその繰り返し」と唇をかんだ。

 どんな負けでも同じ1敗。それでもこの日の“1敗”は、復調への気配を見せた“1敗”だった。明るい兆しとなったのは、エルドレッドだ。右手の骨折から復帰し、4月20日の巨人戦(マツダ)以来となるスタメン出場。結果は4打数1安打で、内野安打1本だけだったが、打線の軸が戻ったことでつながりは感じられた。

 エルドレッド自身も手応えをつかんだ様子だった。「非常にいい状態でプレーできた。2本捉えた打球があったが、野手の正面だった」。故障後、2軍では3試合に出場しただけで実戦不足が憂慮されたが、問題はなかった。

 主砲の復帰で野村監督は今後の反撃を予感した。「開幕当初のイメージで、彼が4番に座っているのがベスト。みんなが彼に回せばと思うのではないか」。調子のいい丸や広瀬がこれからはチャンスメークをし、エルドレッドが走者をかえす得点パターンを思い描いた。

 チームは最下位に転落したが、3位争いは大混戦。連勝すれば一気に上位に浮上できる状況だけに、これからはエル砲を中心とした鯉打線が意地を見せるしかない。

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