丸ごと丸デー!同点打&決勝2ラン

 「交流戦、西武2-6広島」(23日、西武ド)

 野村鯉が逆転勝ちで借金を4まで減らした。先発復帰2戦目の広島・丸佳浩外野手(24)が、五回に同点適時二塁打、七回に勝ち越しの3号2ランを放って勝利に貢献した。野村祐輔投手(23)は6回1/3を2失点で2勝目。西武に連勝で交流戦は2位タイに浮上した。

 丸が豪快にうっぷんを晴らした。2‐2の七回2死二塁、涌井の4球目、高めに浮いたチェンジアップを逃さない。強振した打球はセンターへグングン伸び、バックスクリーンに飛び込んだ。

 12日の中日戦(マツダ)で代打満塁弾を放って以来の3号は、価値ある勝ち越し2ランとなった。「入ると思わなかったのでベースを回ってこけそうになりました。同級生の(野村)祐輔が何とか勝って良かった」。敵地のヒーローインタビューでは鯉党を沸かせた。

 同点劇も丸だ。0‐2の五回、中東の適時二塁打で鯉打線が反撃を開始し、なお2死二塁。丸が野上の139キロ内角直球を引っ張り、右翼への適時二塁打を打った。

 「前の打席と一緒の真っすぐだった。何度もやられるわけにはいかない。先発復帰の1本目が良いところで出た」

 11日の中日戦(マツダ)、本塁で交錯し左ふくらはぎを痛めた。その後は満足に走れず代打に専念した。「休んでいた分を取り返す」と前夜8試合ぶりに先発復帰したが、5打数無安打。この日は雪辱の2安打3打点。「ギリギリセーフでした。ここから返す」と迷惑をかけたチームにようやく貢献できて安どした。

 4月23日のヤクルト戦(神宮)で、師と仰ぐ前田智が死球を受け左手首を骨折。その時、握っていたのが丸のバットだった。「『借りるぞ、丸』と言って持っていったら当たってしまった」。その前田魂のこもった“最後の”バットを丸は試合で使い続けた。今は「折れてしまった」と言うが、師の思いとともに24歳は打席に立っている。

 丸が起爆剤となり、八回にはニックが今季1号2ランでダメ押し。今季、先制されれば15連敗中だった負のジンクスもストップした。野村監督は「新聞で知っていた。うれしいね。丸は足は100%じゃないけど打撃でいいものを見せた。ニックも気持ち的に楽になる」と会心の笑顔だ。

 関東遠征を2勝2敗で終え、25日からの本拠地戦へ弾みは付いた。交流戦は楽天と並んで2位浮上。「交流戦1位、優勝目指します」。丸が関東鯉党に向け高らかに宣言した。

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