栗山監督、日本一にも「野球の難しさばかりが残った」 広島・黒田にも感謝

 広島に勝利して日本一となり、抱き合って喜ぶ日本ハム・大谷=マツダ
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 「日本シリーズ・第6戦、広島4-10日本ハム」(29日、マツダスタジアム)

 日本ハムが勝って10年ぶり3度目(東映時代を含む)の日本一を決めた。4-4の八回、レアードの満塁弾などで6点を奪い試合を決めた。敵地での第1、2戦は連敗のスタートだったが、本拠地での第3戦から一気の4連勝で頂点へ。栗山監督は2度目の日本シリーズで初制覇となった。日本一監督インタビューでは、涙はなく「勝った実感はあまりない。野球の難しさばかりが残った」と語った。

 まずは「今年1年、広島カープが頑張って、カープのファンの皆さんが野球の流れをつくってくれた。どうしても日本シリーズをやりたいと思っていた。最後の最後まで野球をやらせてもらって、本当に感謝しています」と語った。2連敗の後に4連勝したが、決勝点は全て八回以降に奪ったもの。「2連敗もそうですし、札幌の試合もそうですけど、どっちに転んでもおかしくなかった。勝った実感はあまりない。野球の難しさばかりが残ったシリーズ。勉強させてもらった。感謝しています」と、心情を吐露した。

 それでも「選手たちは、苦しいシーズンから、大きく離されながらも諦めないでここまで来て、1試合ごとに選手たちが成長できた姿を実感できた。選手を褒めてあげてください」と、ファンに呼び掛けた。「シーズンからクライマックス、日本シリーズ、選手たちには、使い方を含めていろんなことを思う選手もいたと思うんですけど、絶対勝つんだということを自分に決めてやってきた。勝ちきって、勘弁してほしいと思います」と、選手に語りかけた。

 第3戦で、今年限りでの引退を表明していた黒田と対戦したことを聞かれると「連敗した後、相手が黒田投手だったんで、選手たちが純粋に野球に入っていけるんじゃないかと思っていたんですけど、ある意味、黒田投手の力を借りてチームが立て直ったというところもあった。本当に尊敬してますし、選手たちはできればもう1試合やりたかったと思うんですけど、もう1試合やるとどうなるか分からないんで勘弁して下さい」と、笑った。

 最後に日本一の実感を問われると、「実感が湧かないというか、もう一回落ち着いて冷静に考えていきます。日本一になったことよりも、一つ一つの試合で、野球は面白いと思っていただけたんならすごくうれしいし、それだけを求めてきたんでね。本当に良かったです」と答えた。

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