【早実・清宮一問一答】「皆を甲子園に連れてきたい」高校通算72号
「秋季東京都高校野球大会・1回戦、早実10-1日本学園」(12日、ダイワハウススタジアム八王子)
来春の選抜大会出場へ向け、早実は主将の清宮幸太郎内野手(2年)が「3番・一塁」で先発出場。高校通算72号となる3ランを放った。早実は七回コールド勝ちで2回戦(15日、市営立川球場)に進んだ。
清宮は6-0とリードした四回1死二、三塁の第3打席で2ボールからの3球目、相手先発右腕の内角低めスライダーをたたき、弾丸ライナーで右翼ポール際の芝生席へ運んだ。
この日の清宮は初回の第1打席は死球で出塁。内角球を右肘上付近に受けた。二回の第2打席は右飛。本塁打の後の第4打席は2番手右腕から右翼ポール際へのファウルを2本放ちながら四球で出た。
主将として試合前は輪の中でナインに気合を注入。選手たちはラグビーの試合前のような咆哮で応えた。
試合後の清宮の一問一答は次の通り。
-ホームランについて。
「2ボールだったので、それまでの配球から変化球が来ると思い、狙い通り打てて良かった。感触は完ぺきだった」
-一発を狙った。
「その狙い通りではなく、来る球をしっかり絞り込んで打った結果がホームランになった」
-通算72本目については。
「それはあまり気にしてないが、多い方がいいと思うのでうれしいです」
-2カ月前の夏から取り組んできたことは。
「今年のチームはスローガンが『一つになろう』。今まで一つになりきれてなかったところがあったので、そこを皆で言い合った」
-個人的な打撃で変えたところは。
「(7月の西東京大会準々決勝)八王子戦の最後(のチャンスで)ライトフライになってしまった。勝負場面での1本、ここぞというところで打ち損じたので、バッティングも最後を決めきるという練習をしてきた」
-キャプテンとしては。
「周りを気にするようになったなと思う。気になったことは自分も言うし、言うからには自分もちゃんとしなければならない。そういうところでは少しは成長できているのかなと思う」
-甲子園に出る難しさも感じている。
「1年生で出させていただいて(その後は2期不出場)。一人では勝てないと、周りの強さも必要なんだと感じ、2年の夏でさらに強く感じた。やはり自分だけでなく、周りもしっかり立てて、どんどん底上げして、みんなでこの大会を乗り切ろうと話した」
-来年の選抜にかける意気込みを。
「この大会の優勝は(2005年秋の)斎藤(佑樹)さんより遠ざかっている。選抜に出るチャンスはこれしかないので、選抜は夏の甲子園とは別の雰囲気があると思うので、その舞台に立ってみたいと思うし、皆を甲子園に連れて行きたい。全員でその切符を勝ち取りたい」
-声がかすれ気味だが。
「ちょっと風邪気味です。(熱も)、ハイ」
-主将の仕事と自分のことの両立は。
「ストレスには感じない。逆に楽しいという方が強い」
-副主将(服部投手と福本外野手)からの助言は。
「自分で決められないというか、迷っているときに、最後の後押しをしてくれる。例えば(ナインへの苦言で)雰囲気が悪くなるかなと思うときなどに相談して助言をもらう」
-本塁打の前の打席の右飛から修正。
「前の打席は先っぽだった。それで投球の軌道が分かり、次の打席で対応できた。きょうは5時ぐらいに起きて、球場に来る前にしっかり打ってきた」
-ベンチでのかけ声はラグビーのようだ。
「ハハハ、あれは前からやってます」
-内角球の打ち方が上達したか。
「自分としてはそんなに変えたものはないが、八王子戦の時のようにインコースを意識しすぎて開いての打ち損じが多かった。インコースを意識しても、しっかり踏み込んで自分のスイングをしようと心がけている」