G松本のはとこ、八王子・細野、夢舞台で「今までで一番いい送球」

3回八王子学園八王子1死、八王子学園八王子・細野悠が中前打を放つ=甲子園(撮影・堀内翔)
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 「全国高校野球・1回戦、日南学園7-1八王子学園八王子」(11日、甲子園球場)

 春夏通じて甲子園初出場となった八王子学園八王子(西東京)は、初戦で日南学園(宮崎)に敗れた。

 四回まではともに無得点。日南学園が五回に併殺の間に1点を先制すると、六回に5安打で5点を奪った。

 八王子学園八王子は西東京大会準々決勝で、清宮幸太郎を擁する早実を破るなど快進撃を見せた。

 しかし、甲子園では早乙女大輝投手、米原大地投手の2枚看板がともに失点。打線も5安打で1点に抑え込まれた。苦しい試合の中、気を吐いたのが細野悠捕手だった。

 “相棒”に活躍を誓い、臨んだ甲子園だった。遠征中だった今年5月5日。10年間、飼っていた愛犬のエースを亡くしたが、その日の練習試合で高校入学後初本塁打を放った。

 「(愛犬は)名前がエースで、自分は捕手なのでバッテリーという感じで仲良くやってきた。本塁打と今回の(西東京大会)優勝は力をくれたと思う。甲子園でも力を貸してくれると思う」。生前の愛犬の姿を携帯電話の待ち受け画面に設定して試合に挑んだ。

 守備では二回1死で二盗を阻止。「いいスタートを切られたと思ったけど、今までで一番いい送球ができた」。三回1死はチーム初安打を放ち、「これからの自信になる」と前を向いた。

 巨人・松本哲也外野手をはとこに持つだけあって、野球センスは抜群だった。「小さい頃から夢見た舞台だったので、負けた西東京のチームには申し訳ないけど、ここでプレーできてよかった」。涙を見せず、すがすがしい表情で聖地を去った。

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