今大会最小エース日南学園・森山が「ありんこ軍団」を8回0封

初戦を突破し八王子学園八王子ナインとあいさつする日南学園・森山弦暉(左)=甲子園(撮影・堀内翔)
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 「全国高校野球・1回戦、日南学園7-1八王子学園八王子」(11日、甲子園球場)

 日南学園がエース・森山弦暉投手(3年)の好投で初戦を突破した。今大会に出場する背番号「1」の中で、最小となる身長160センチの左腕。MAX126キロでも丁寧に低めにボールを集め、「ありんこ軍団」を封じた。

 「低めに集めることを意識して。ツーシームが落ちたので、直球に生きたと思います」と森山。立ち上がりから内野ゴロを量産し、降板する8回まで18ものゴロアウトを奪った。「最後まで投げたかったけど、先を見て勝つためには色んな投手がマウンドを経験しておいた方がいい」と主将らしい視点で語る。

 中学3年時で身長の伸びが止まった。小さい頃から毎日500ミリリットルの牛乳を飲み続けたが、効果は得られなかった。それが影響してか、球速も130キロを超えなかった。それでも「身長で野球をやるわけじゃない。この身長でやっていくことで、同じような子供たちに勇気を与えられたかなと思います」と力を込める。

 ただ悩みもあるようで「野球は関係ないですけど、大人になった時にちょっと…。自分が女性だったら、身長160センチ以下の男はどうなんやろうと思ってしまうので…」と高校生らしい思いを打ち明け、照れ笑いを浮かべた森山。男は身長じゃない。それはこの日、聖地のマウンドで躍動した左腕が証明したはずだ。

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