東大左腕エース宮台 早大から13三振

 「東京六大学野球、早大1-0東大」(9日、神宮球場)

 春季リーグ戦が開幕、東大の左腕エース宮台康平投手(3年・湘南)が早大から毎回の13三振を奪う快投で、来年のドラフト候補といわれる片りんを見せた。試合は、リーグ3連覇を狙う早大が三倉進外野手(3年・東邦)のサヨナラ打の1-0で辛勝した。

 勝負には勝っていた。8回までわずか2安打と早大を追い詰めた。9回2死から連打でサヨナラ負けを喫した東大の宮台は「あそこで点を取られないピッチングをしないといけない。帰ってから反省します」と振り返ったが、手応えいっぱいの開幕戦だった。

 最速145キロで、東大史上最速左腕として注目されて迎えた3年春。昨秋に右足裏を疲労骨折し、年明けは治療に専念。2月から本格始動し、ランニングなどで下半身と体幹を鍛えた。グラブをつけた腕の使い方も修正。球質が良くなった直球は自己最速タイをマーク。スライダー、カーブも効果的に使い、毎回の13三振を奪った。東大が2桁三振を喫することはあっても、奪うのは快挙。1946年春に山崎諭投手が12三振を奪ったが、その大記録を70年ぶりに上回った。ひと冬越えて成長してきた左腕に、広島の高山スカウトも「バッターが差し込まれていた」と感心した。

 昨年までは下級生でもあり球数制限もしていたが、ことしは解除。スタミナも十分に見せた。9回は2死二塁から、外角低めに外すつもりのスライダーが浮いたのを、三倉に逆方向の左前に落とされた。

 白星をつけてやれなかった浜田一志監督(51)は「バッティング練習をするのを忘れていたのが敗因です」と怒りをジョークで包みこんで悔しがった。東大応援席を沸かせた139球は、宮台の自己採点では95点。制球の乱れを反省したが「ストレートは自信をもって放れました」。次の登板は試合にも勝つ。

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