明石商・吉高、東邦・藤島に投げ勝った

 「選抜高校野球・2回戦、明石商3-0東邦」(26日、甲子園球場)

 初出場の明石商はエース・吉高壮投手(3年)が優勝候補の東邦を5安打完封に抑え、初の8強に進出した。

 燃えた、ほえた。完封の瞬間に雄たけびを上げた。明石商のエース吉高は「すごい投手と投げ合えてうれしかった。アドレナリンが出ました」と童顔をほころばせた。

 試合終了と同時に緊張が解けて両足がつった。無理もない。“春の東邦”が擁するのはプロ注目の藤嶋。抑えられないアドレナリンが力を引き出した。

 最大のピンチは七回だ。1死一、二塁から自身の悪送球で二、三塁に。しかし、6番・松本に自己最速となる145キロ直球を見せると得意のスプリットで一ゴロ。次打者もスプリットで右飛に斬り、170センチの体からガッツポーズを2度3度と繰り出した。

 一度はあきらめた投手の道だ。中学時代に肘肩を痛め、高校は内野手で入った。「身長も高くないし、才能はないと思った」。しかし、1年の5月に狭間善徳監督(51)から「バランスがいい」と再転向をすすめられた。

 当時直球は120キロ台。その夏に藤嶋は甲子園で144キロを記録した。その差を1年半で埋め、聖地での真っ向勝負で投げ勝った。

 「マウンドさばきなどまだまだ僕の方が下」と謙遜するが、この対決は「野球人生の財産になった」と吉高。準々決勝の相手は龍谷大平安。「ここまで来たら勝つしかない」。快進撃をまだ止めるつもりはない。

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