高松商“ライン7本目”は夏に持ち越し

 第88回選抜高校野球大会で準優勝した高松商。機動力を兼ね備えたパワフルな打線が20年ぶりの甲子園で猛威をふるい、驚異的な粘り強さで快進撃を続けた。56年ぶりの優勝には惜しくも届かなかったが、ナインはモットーの「感動野球」で名門復活をアピールした。

 「優勝して、6本線のストッキングを特別なものにしたい」-。智弁学園との決勝戦前、主将の米麦圭造内野手(3年)が口にした決意の言葉だ。

 名門・高松商ナインがはくストッキングには、これまでの全国優勝を示すラインが記されている。上から白2本(夏の甲子園)、赤2本(センバツ)、黄色1本(国体)。そして昨秋の明治神宮大会優勝を示す青のラインが新たに加わった。

 決勝で智弁学園を倒せば、ラインは7本に増える。新調したばかりの6本線ストッキングは今センバツ5試合だけで使命を終え、“超レアもの”になるはず。米麦主将はそんな意味が込められた言葉で勝利を誓った。

 20年ぶりの甲子園で見せた快進撃は、アルプスの大応援団を熱狂させた。機動力を絡めたパワフルな打線は、復活を心待ちにしていたOBらを喜ばせた。

 植田響介捕手(3年)と弟・理久都内野手(2年)が史上初の同一大会兄弟本塁打を記録。安西翼外野手(3年)、美濃晃成内野手(3年)らが俊足巧打で聖地を駆け回った。打線が苦しむときは、エース・浦大輝投手(3年)がマウンドで踏ん張った。

 決勝は延長十一回サヨナラ負け。56年ぶりの優勝には届かなかったが、選手たちは全力プレーで名門復活を印象づけた。「忘れてきた優勝という目標に向けて努力し、もう一度みなさんと感動野球をしたい」と米麦主将。“7本目”を勝ち取るために、高松商ナインは夏に向けて力強く前進を開始した。

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