巨人・阿部慎之助内野手（３６）が２１日、チームの救世主になることを誓った。自身が最近見ている米映画「ナルニア国物語」に登場する森の王で、ライオンの姿をしているアスランを例に挙げ、「最後の最後にアスランが出てきて助けてくれる。アスランになる！」と力強く宣言した。

　今季は超スローペースで体をつくる阿部。２０日には、存在感を消して目立たず調整するという意味で、宮崎春季キャンプでの“ウォーリー化”を宣言。これも、救世主となるシーズンまでに脚をためるためだ。「ずっと雲隠れしてるけど、最後にどーんって出てくる。で、お国を救うんですよ」と、アスランと自分の進む道を重ね合わせた。

　Ｖ逸となった昨季、チーム打率はリーグ最下位の・２４３に終わり、勝負弱さが目立ったシーズンとなった。高橋監督は今季の目標チーム打率を・２６５に設定。阿部も「それに貢献できるように」と意気込んだ。

　この日は、宮崎市内で自主トレを公開。ノックやティー打撃で汗を流した。「ボールを打ったのは今年初めて。体慣らし。こういうシーズンもあっていいと思う」。巨人をＶに導くため、阿部の“らいおんハート”が、大きな原動力となる。