原監督執念逃げ切り!G力優勝消滅回避
「阪神4-5巨人」(10日、甲子園球場)
王者が意地を見せた。巨人は猛虎の追撃を振り切り、1点差の辛勝。自力Vの可能性消滅の危機を回避し、優勝争いに生き残った。首位・阪神とのゲーム差を「2」とし、原監督は「ひとつ勝利を取ったのは大きい」とうなずいた。
役者が力を発揮した。2点リードの六回、主砲の阿部が右翼席へ2戦連発の15号2ラン。難敵メッセンジャーをKOした。1点差に迫られた八回は、主将の坂本が左翼席へ11号ソロ。価値ある一発で、勢いを押し返した。
原監督の攻めの采配も功を奏した。「(継投は)早めにいこうと、試合前から思っていた」。2点リードの八回、山口が無死一、三塁とされると、守護神の沢村を投入。この大ピンチを併殺の間の1点でしのいだ。
1点リードの九回、2死一、三塁のピンチでは“伝令役”の吉川を外野手のもとへ走らせた。セオリーであればサヨナラ負けを避けるために、外野は長打警戒の深めの守備位置を取る場面。だが、定位置で守らせ「投手が打ち取った球は絶対に捕れ!」と、指示を飛ばした。
執念でつかんだ1勝に、原監督は「我々は追いかける立場。1試合1試合、ファイティングポーズを取って立ち向かう」と強調。不屈の闘志で、逆転Vへの道を切り開く。





