「ＤｅＮＡ８-１中日」（２４日、横浜）

　迷いのないひと振りが、試合を決めた。三回、無死満塁。ＤｅＮＡ・筒香は初球の甘いスライダーを捉えると、横浜の夜空に白い放物線を描いた。自身プロ入り初のグランドスラムだ。

　「迷うことなく思い切り、どっしりいこうと思った。打った瞬間、風もあったのでいったと思いました」

　これで本塁打はリーグトップタイの６号、打点はダントツの２２で現在二冠。「自分の成績より、チームが勝つことが大事」だと話し、その上で「打点が多いということは、チームに点が入っているということ。いいことだと思う」と明かした。

　「ひと振りで仕留めろ」。中畑監督は中軸を任せる打者へ何度も言ってきた。満塁弾には「勇気のある打席だった。日々成長していることの裏付けだと思う。まだ発展途上だけどね」と評価した。

　「ランナーがいたから４点入った。僕だけの力じゃない。いつも塁に出て得点圏に走ってくれるみなさんのおかげです」。仲間への感謝の言葉が、４番にふさわしかった。