ヤクルトが大引、成瀬W獲り交渉

 ヤクルトは13日、都内の明治神宮記念館で、日本ハムから国内FA権を行使した大引啓次内野手(30)、ロッテから同じく宣言した成瀬善久投手(29)と初の入団交渉を行った。成瀬は現段階で他球団と交渉予定がなく、大引も移籍へ前向きな姿勢を示した。大引は今週中にオリックス、来週16日に楽天と交渉する予定だ。

 交渉解禁初日のダブル交渉は大成功だ。秋季キャンプ地の松山市から駆けつけた真中満新監督(43)は、2人との交渉を終えて「100点ですね」と満面の笑みを浮かべた。それぞれに3年契約を提示。大引は総額3億円、成瀬は同6億円程度と見られる。

 熱意は伝わった。大引には法大をイメージしたオレンジと青紫のストライプ。成瀬には横浜高を思わせる紺地に赤白のしま模様とそれぞれの母校を意識したネクタイを締めた。

 大引は「一番最初に声をかけていただいてうれしかった。条件もこれ以上ない評価。前向きに考えたい」と語った。オリックス、楽天とも交渉を行うが、「(各球団と)2回目の交渉をするつもりはない。条件の上積みも考えていない」と説明。いの一番に調査に乗り出したヤクルトへの感謝の思いは強く、入団は濃厚と見られる。

 2人感謝感激

 成瀬も「条件もよくて、正直驚いている。必要としてくれていると感じた」と感激。「やるからには開幕投手をやりたいし、ローテを守るのも、2桁勝つのも当たり前」と早くも意欲を示し、こちらも入団は決定的だ。

 FA選手2人を同年に獲得となれば球団史上初。来季は、2年連続最下位から脱出だけで終わらせるつもりはない。

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