昨夏甲子園V腕・高橋光、3回戦で散る

 「高校野球・群馬大会3回戦、高崎健康福祉大高崎6‐2前橋育英」(20日、高崎城南)

 群馬大会では、昨夏甲子園優勝の前橋育英が、高崎健康福祉大高崎に逆転負けし、3回戦で敗退した。今秋ドラフト1位候補右腕の高橋光成投手(3年)は、七回に大量6失点。2年連続の甲子園出場はならなかった。

 何度も涙を拭ってグラウンドを去る高橋光の腰に、仲間がそっと手を添えた。「終わってしまって悔しい。チームを勝たせられなくて申し訳ない」。声を絞り出す188センチの体が、小さく見えた。

 中盤までは要所を締めたが、2点リードの七回に崩れた。2死から四死球と暴投、連打を浴びて6失点した。直球の最速は147キロを計測したが、序盤から低めのフォークを見極められ、8与四死球。「力不足」と認めるしかなかった。

 全国V腕として過ごした1年。「注目される中で期待に応えなきゃいけないプレッシャーはあった」と打ち明けた。1月には右手親指も骨折。だが「いろんな人に支えられていると深く思えるようになった」と、人間的には大きくなった。荒井直樹監督(49)は「おごらず変わらずにやっていたのが一番の成長。苦しみながら、よくここまでやってくれた」とねぎらった。

 最高峰の世界が待つ。この日は11球団35人のスカウトが集結。巨人・原沢GMは「評価が変わるわけではない。素材としては上位。ぜひ生で見たかった」と話した。試合後、プロ志望を表明した高橋光は、目標の投手像を問われ「負けない投手。どんな試合でも負けない投手になりたい」と繰り返した。最後の夏の悔しさは、きっとこれからの糧になる。

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