金子1安打14K完封でオリ首位浮上

 「オリックス11‐0楽天」(25日、京セラ)

 オリックス・金子の快投ぶりに大記録の雰囲気が球場内に漂い始めた。だが、完全投球を続けていた五回2死、松井稼の打球は中前で弾んだ。終わってみれば、許した安打はその1本のみ。「悔いが残る」。しかし、それはノーヒットノーランを逃したからではない。「ツーナッシングからボールを狙った球が甘く入ってしまった」。求めるもののレベルの高さをうかがわせた。

 初回、先頭岡島の三遊間へのゴロを安達が好プレーでアウトにすると一気に波に乗った。続く藤田から二回のユーキリスまで4者連続三振。終盤にも、七回先頭の後藤から八回の枡田まで、圧巻の6連続三振を奪った。

 五回には、枡田を143キロ直球で見逃し三振に仕留め、プロ野球史上136人目の通算1000奪三振を達成。4日の西武戦(京セラ)に並ぶ自己最多タイの14奪三振となったが「三振に関してはいいコメントができないですね」と、あくまで優先するのはチームの勝利だ。

 打線は今季初の2桁得点と、十分すぎる援護。ソフトバンクが敗れたため、チームは13日ぶりの単独首位に躍り出た。「逆に置いていかれないようにというプレッシャーはある」。絶対的なエースは、まだまだギアを上げるつもりだ。

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