２０日にＫスタ宮城で予定されていた楽天‐ロッテ第４戦は雨天中止となり、２１日に行われる。王手をかけている楽天は第５戦以降にもつれ込んだ場合、エースの田中将大（２４）、新人ながら１５勝を挙げた則本昂大（２３）両投手を中４日で投入することが決定的になった。後がないロッテは田中へのリベンジを誓い、第４戦勝利に全力を注ぐ。

　楽天にとっては、雨天中止は、まさに恵みの雨となりそうだ。田中、則本をＣＳファイナルＳ第５、第６戦に、ともに中４日で投入することが決定的になった。

　２１日に行われるはずだった第５戦は、ハウザーか宮川が先発するとみられていた。ともにレギュラーシーズンでは２勝で、安定感があるとは言い難い。

　しかし２０日が雨天中止になったことで、２１日に移った第４戦は辛島がスライド。そして翌２２日の第５戦は中４日で田中を投入。万が一、第６戦までもつれ込めば、こちらも中４日で則本を投入する。星野監督は投手起用について「ノーコメント」とニヤリ。今季合計３９勝の２人で、ロッテを止める。

　田中は１７日のファイナルＳ第１戦に先発し、完封勝利を挙げた。それでも中４日での登板は望むところだ。「こういう戦い（短期決戦）で、ああだこうだは言えない」と、臨戦態勢で出番を待つ。

　ＣＳを勝ち上がれば、２６日からは日本シリーズ。ＣＳが第４戦で終われば、日本シリーズ開幕は当然、マー君に託す。ただ田中がＣＳ第５戦に登板した場合でも、中４日で日本シリーズ第２戦、次は中５日で第６戦に投入する見込み。球団史上初の日本一へ向け、エースをフル回転させる。

　日本シリーズ進出まであと１勝。だが田中は「ロッテは（２０１０年のＣＳファイナルＳで王手をかけられてから）３連勝して勝ち上がった実績がある。いつも言いますけど、勝った方が強い」。エースに一切の油断はない。