済美・安楽、世界斬り!藤浪超え16K

 「18U・W杯・1次ラウンドA組、日本7-0ベネズエラ」(2日、斗六)

 1次ラウンドを行い、A組の日本は斗六市でメキシコに11‐0の七回コールドゲーム勝ちし、夜のベネズエラ戦も7‐0で快勝し、3連勝で2次ラウンド進出へ大きく前進した。ベネズエラ戦は安楽智大投手(済美・2年)が2安打、毎回の16奪三振で無四球完封。昨年大会の藤浪晋太郎(現阪神)がマークした13奪三振を上回る快投をみせた。日本は3日、チェコと対戦する。

 魂のこもった143キロの直球に、最後の打者のバットが空を切る。毎回、16個目の三振で試合を締めた安楽の胸を、かつてない充実感が満たした。「最後は森さんから『三振を狙ってこい』と言われた。気持ちの乗ったボールだった」。要した球数はわずか100球。度肝を抜く“世界デビュー”だった。

 積もった気持ちを爆発させた。先発を告げられたのは、この日のメキシコ戦の直後。西谷監督は「『いけるな?』と聞いたら『任せといてください!』と。投げたくて仕方ない顔をしていました」と笑った。

 初回先頭から空振り、空振り、見逃しで3者連続三振。二回にも2三振を奪った。四回2死では、5番・ピナをテレビ中継表示で150キロを計時した直球で、空振り三振に仕留めた。スライダーも含めて制球が安定。低めに集まり、ベネズエラ打線を寄せ付けなかった。球数過多に苦しむ姿は、影もなかった。

 甲子園の敗戦が、怪物の意識を変えた。「今までは周囲の『158キロ』という期待に応えたいという気持ちがあったが、考え直した。高橋光成くんが優勝する姿を見て悔しかった」。これまで以上に勝利にこだわり、それだけを見つめた。

 この日も、体の力を抜くこととフォームの重心移動だけを意識。自己最速の157キロには遠くとも、キレと伸びは抜群だった。「自分の思い描く投球。(100球で)16三振は価値がある」とうなずいた。

 メジャー9球団のスカウトも絶賛した。ヤンキースのデフレイタススカウトは「大きくて強い。直球もスライダーもとてもいい」とうなり、ダイヤモンドバックスの林誠環太平洋担当部長は「あれぐらい動くフォームを繰り返すのは難しいのにそれができる。米国にいたら?16歳であれだけのボール。(ドラフト)指名されるでしょうね」と話した。

 安楽の新たな一面を引き出した森友も「今日は完璧。140キロでも、決まっている球の方がいいという話はしていた」と手放しでほめた。右腕の進化は日本にとっても大きなプラスだ。「松井さんだけじゃなく、日本は安楽が投げても勝てるんと証明したかった。自分も負けたくない」。もう、誰もその力を疑わない。異国の地で“新怪物”が誕生した。

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