英シンセポップ・デュオ 新曲を人気バンドボーカルに提供 楽曲再編集で世界的称賛を受ける才能の持ち主

 英シンセポップ・デュオのペット・ショップ・ボーイズが、新曲のひとつをブランドン・フラワーズに送っていたという。シンセポップで知られる同デュオの15枚目のスタジオ・アルバム『ナンザレス』が4月26日にリリース、収録曲の『フィール』が実はザ・キラーズのフロントマンであるブランドンに向けたものだったそうだ。

 同デュオのクリス・ロウとニール・テナントはレコード・コレクター誌にこう語っている。「ブランドンがスチュアート・プライスとソロアルバムを作っていた時に送ったんだけど、彼に届いたかどうかはわからない。その後、パンデミックのロックダウン中に、スパイのジョージ・ブレイクが刑務所から脱獄する本を読んだんだ。そしたら何故かこの曲に戻る気になってね。この曲は刑務所にいる愛する人を訪ねる事について歌っているんだよ」

 ちなみにブランドンは、スチュアート・プライスのプロデュースによる2010年のアルバム『フラミンゴ』でソロデビューし、それに続く2015年のアルバム『ザ・ディザイアード・エフェクト』の『ザ・ウェイ・イッツ・オールウェイズ・ビーン』では、スチュアートがサウンドエンジニアを務めていた。

 他のアーティストにも曲を提供しているペット・ショップ・ボーイズだが、英ガールグループのバナナラマについてクリスはこう振り返っている。「彼女らはいつも気難しかったね」「何度も曲を書いてくれと頼んできた。サラ(・ダリン)は、『棚からぼた餅を拾ってきて、私たちにくれたんでしょう?』って言ったんだ」「彼女は知っていたんだ。彼女は賢いよ」

 そんな同デュオは、他のアーティストの曲をリミックスし、再構築することでも知られており、デヴィッド・ボウイの『ハロー・スペースボーイ』、マドンナの『ソーリー』、ポール・ウェラーの『コズミック・フリンジズ』、ブラーの『ガールズ・アンド・ボーイズ』などを手掛け、世界的な称賛を得ている。

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