滝の秘湯、地元名産の満腹グルメ、絶景…リニューアルした岩手・網張温泉は虹色の魅力

 岩手・雫石町の「休暇村 岩手網張温泉」が7月15日、リニューアルオープン。温泉、グルメ、景色、レジャーが楽しめる充実施設と評判を呼んでいる。宮沢賢治が愛した理想郷「イーハトーヴ」を体現したような秘湯の宿を訪ねた。

 網張温泉は十和田八幡平国立公園の東南部、岩手山(標高2038メートル)の麓に位置する。東北自動車道なら盛岡ICから約40分。JR盛岡駅から送迎バスも出ている。訪ねた日は東京が気温34度、大阪が38度と猛暑日だったが、標高760メートルの同所は最高28度。涼しい高原の風がそよいでいた。

 宿泊では展望風呂付きプレミアム和洋室が新たに完成した。シックなしつらえの68平米で、ベッドが4つあり、家族でもゆったりすごせる。大きな窓やテラスから見えるのは、森のパノラマ。半露天風呂からは御来光も拝めるという。洗濯乾燥機も完備され、長期滞在の湯治も可能だ。

 その温泉は、活火山の岩手山の西側にある小峰、犬倉山の旧爆裂火口跡を源泉としており、発見は1300年前にさかのぼる古湯だ。賢治も教師仲間や友人らと訪れたことが知られている。

 名物は野天風呂「仙女の湯」。宿から森林に覆われた山道を7分ほど歩くと突然、趣がある脱衣所が現れる(大河ドラマのセットを移設した小屋だそう)。高さ10メートルほどの亀滝の滝つぼすぐ横に、岩を積み上げてできた湯船のお湯は、水色がかった白く濁る。硫黄のにおいが鼻を突く。盛夏の緑は濃かったが「秋は紅葉で真っ赤になります」(中村龍太郎営業主任)という。11月上旬~5月中旬までは冬季閉鎖される。

 休暇村にはほかに露天風呂がある「大釈の湯」、湯温44度と熱めの内湯「白泉の湯」、温泉発祥の地ともなっている「薬師の湯」などがあり「網張五湯」と呼んでいる。薬師の湯は日帰り客も入浴できる。

 温泉で心身を癒やしたら、次はおなかを満たしたい。新オープンした「テラス&ダイニング岩手山」は、「食材王国いわて」の地産地消にこだわり、和洋中40種類のビュッフェが並ぶ。幅10メートルのオープンキッチンでは、天ぷらやステーキ、にぎり寿司など、ライブ感たっぷりにアツアツのものがいただける。

 メインだけではない。地元の人気アイスクリーム店「松ぼっくり」のジェラートを自分ですくって食べられたり、有名ブランド3種ののむヨーグルトが飲み比べができたりと、幼児も楽しめそうなイベントもラインナップ。オトナ用には、県内最古の酒蔵「菊の司酒造」の日本酒「七福神」など、アルコールも用意されている。

 朝食のビュッフェも充実している。岩手のブランド米「銀河のしずく」をおかあさんが握ってくれる「おむすび」や食パン、串カツから魚の塩焼きまで、目移りする献立。これらをテラスや暖炉のあるラウンジに運んで食べてもOKという。運が良ければ雲海を眺めながら…なんてことも。

 早朝にはリフトに乗って散歩が楽しめ、近隣には小岩井農場(ホテルから送迎バスあり)やスキー場などのレジャー施設も盛りだくさん。時間はいくらあっても足りない。雫石町は虹の出現率が高い「虹の似合うまち」をセールスポイントにしており、四季折々、七色の魅力を楽しめそうだ。

 ◆休暇村 岩手網張温泉(電話019-693-2211)岩手県岩手郡雫石町長山小松倉14-3 

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