【４月１７日】

　『羽鳥慎一モーニングショー』で磯野波平の年齢を知ってビックリした。この日、年金支給の話題を取り上げた同番組でコメンテーターが「波平さんは５４歳ですからね」と話していた。

　はぁ？

　岡田彰布より一回りも歳下？矢野燿大や金本知憲より若いのか…。

　そんなアホな。　

　何でも阪神に絡めたがるのは職業病なんだろうけど、僕もいつの間にか波平世代になりつつある。

　ああ、こわ。

　調べてみると、サザエさんは２４歳。

　じゃ、マスオさんはいくつなんだ？

　２８歳らしい。

　ならば、阪神のマスオ世代は？

　伊藤将司、中野拓夢…。

　彼らはともに今年２８歳になる。

　その伊藤将が粘った夜だ。

　６回無失点。

　今季２勝目の好投はバックに助けられたわけだが、好守でもり立てたのが２０年ドラフトで伊藤将と同期の中野だった。二回１死三塁のピンチでは、前進守備を敷くと、吉川尚輝の打球を体勢を崩しながら逆シングルで好捕。ここしかないというバックホームで三塁打の丸佳浩の生還を許さなかった。

　中野は打でも三回にヒットで繋ぎ、森下翔太の先制２点打を呼び込んだ。

２死走者無しからの３連打は「バックスクリーン３連発」の記念日にふさわしい値千金の得点シーンである。

　ご存じ、『サザエさん』といえば、１９４６年４月に福岡の地方紙で新聞連載がスタートし、その後、朝日新聞に掲載を移して１９７４年まで連載された国民的漫画。７８年前から波平さんもマスオさんも年齢はもちろん変わらないんだけど、そういう意味では、当時の「５４歳男性」の平均モデルはあんな「おじいちゃん顔」だったのか。

　時代とともに平均寿命は延びた。若返った。令和に「磯野家」を描くなら波平さんはもっと若々しいかも？

　サザエさんより歴史ある１００周年イヤーの甲子園で、サザエさんより長く生きるＧとＴが戦う夜だ。

　それにしてもジャイアンツのメンツは若返った。近ごろ、Ｇのユニホームは背中に名前がない。波平世代のためにも、できれば彼らの名を刺繍してもらいたい。

　萩尾匡也、２３歳。

　佐々木俊輔、２４歳。

　門脇誠。２３歳。

　１番から３番まで実にフレッシュな顔ぶれが並ぶ阿部巨人打線。門脇には４打数４安打を許したが、しかし、阪神の２３歳、森下の一本の殊勲打がその衝撃を上回ったことがうれしいじゃないか。大歓声で迎えられた伊藤将と森下のお立ち台が映える。中野のビッグプレーをたたえるマンモスがＧ倒に揺れている。

　この勝利で岡田彰布は阪神監督として通算４８５勝目。通算４８４勝の吉田義男を抜き、球団歴代単独２位に浮上した。

　さて、この夜の孝行息子は？

　マスオ世代、サザエ世代！

　みんなが笑ってる～♪＝敬称略＝