「怪物のタマゴ」を見たい

 【2月3日】

 中田翔がランチタイムにバッティング練習していた。中日のキャンプ地・北谷(ちゃたん)のメイン球場で打撃投手の球をはじき返す。いわゆるフリーバッティングを見させてもらった。

 隣のケージに中島宏之。巨人からの移籍組が揃って20分ほどスイングを披露すると、スタンドを埋めたファンから拍手を浴びた。中田のサク越えは…0本。というか、本人がそんなことを気にしてバットを振っていないことは一目瞭然だった。スイング時に左肘を気にしながら、強振することなく、軌道を確かめるキャンプ3日目だ。

 中田を若い頃から知っている。今だから書くが、プロ入り直後の彼とテーブルを囲んだこともある。大阪桐蔭時代に「怪物」と呼ばれた彼のストロングは、ご存じ、とんでもない飛距離。スポーツ紙の見出しに140メートル弾…いや、もっと飛んでいたかもしれない。まさしく、モンスター球児だった。

 早いもので中田は34歳。3球団目のユニホームに袖を通した「元・怪物」は自身を俯瞰し、足元を見つめているように見える。

 「あした、中田翔選手にインタビューするんですよ」

 ヒロド歩美アナウンサーが沖縄へ帰ってきた。彼女は2月1日に宜野座で阪神を取材し、夕方宮崎へ移動。翌日東京へ戻り、テレビ朝日『報道ステーション』に出演。そしてこの日、再びめんそ~れ。移動距離もさることながら、寒暖差モンスターかい!

 ヒロドアナと再会した日だから当欄で書かせていただく。今月の『報道ステーション』スポーツコーナーで新連載企画「怪物のタマゴ」を放送する。番組キャスターの松坂大輔とヒロド歩美がプロ野球次世代の怪物の卵たちを直撃。ちなみに我らが虎の「タマゴ」は門別啓人!来週オンエアの予定なんだとか。絶対、見ましょね。

 「怪物」といえば、松坂はもちろんだけど、同じメディアの人間からすればヒロド歩美こそそうだ。ABCの新人アナ時代に名刺交換したのがつい昨日のことのようだけど、彼女は飛ぶ鳥を落とす勢いで遠い存在になった。

 『芸能人格付けチェック』や『M-1グランプリ』、『朝だ!生です旅サラダ』『熱闘甲子園』…各界の大物と共演する彼女だけど、画面ではいつも平常心に映る。もはやメンタルが「怪物」なのか。ヒロドは言う。

 「最初に格付けの時にガッチガチの私を見た浜田(雅功)さんから、『自分の仕事をやらなあかんなんて思わなくていいから、まずは楽しんでな!編集でどうにでもなんねん!』と言っていただいたことが全てでした」

 『旅サラダ』で共演の神田正輝からは「たくさん間違えなさい」と背中を押された。「皆さんが大きく手を広げてドンと構えてくれましたから…」。

 彼女も最初は足を震わせながら、それでも周囲のおおらかさに助けられ、成長できたというのだ。「怪物」は一日にして成らず-ということか。環境そして人に恵まれ、「タマゴ」は孵化する。阪神の「怪物」候補…その覚醒もきっとそうに違いない。=敬称略=

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