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303万4626の誇り

 【11月22日】

 唐突ですが、発表します。1位は鳥谷敬、2位は糸井嘉男、3位は高山俊、そして4位は北條史也でした。一体、何の順位か。これは17年度、阪神選手グッズ売り上げの「ベスト4」である。正確なデータを知りたかったので、球団の営業部門に確認してみた。

 虎党なら一つや二つ、お持ちかもしれない。背番号入りのレプリカユニホームや選手イラスト入りのタオル…。この1年間で最も売れた虎グッズは「鳥谷モノ」。2000安打もあったが、やはり人気は根強い。ちなみに、昨年の1位は新人王の高山だったという。

 この夜がタイガースにとって一年の節目。だから、こういう数字を読者にお知らせしておきたい。何ならこの会場で公表してもいいのに…とさえ感じる。年に一度、チーム、球団幹部、職員が一堂に会する球団納会。オーナーの坂井信也、そして、金本知憲が登壇して挨拶。変革3年目への決意、期待-これらの内容は番記者の記事を読んでいただくとして、僕はこのタイミングで、改めてファンサービスのことを書きたいと思う。

 今年のタイガースはセ・パ12球団でNo.1だった。そう、主催試合の観客動員数である。実数を紹介すると阪神の動員数は303万4626人。2位の巨人は295万8890人だから、その差は7万5736。昨季は1位が巨人で2位が阪神。つまり、逆転Vというわけだ。もちろん営業努力の賜物であり、また、ファンの期待度でTがGを抜いた結果ともいえる。

 「甲子園球場をリニューアル工事して、09年から座席数が減ったでしょ。それ以降の9シーズンでいえば、今年が最多動員ですよ」

 納会に出席していた球団常務(営業部長)の粟井一夫が教えてくれた。粟井は12月1日付の人事で本社へ戻り執行役員となる為、甲子園での常勤がなくなる。球団でその人柄を慕う職員も多く、僕も個人的に尊敬する幹部なので、少し距離が遠くなるのは寂しい。

 ファン目線を忘れない粟井に聞いたことがある。選手のファンサービスについて。粟井が少し危惧していたこともあったのだが、実は僕も首を傾げたくなるシーンを伝えたことがあった。例えば、ファンと選手の距離が近くなるキャンプ。もちろん、本業(練習)の妨げになってはいけない。でも過去には、目に余るほどファンを邪険にする選手を見たことがある。

 人気球団ゆえの難しさはある。選手がファンと距離を置く場合、一部ファンの悪質なマナーに起因することもあるが、その一方で球団教育の責任は重大とも感じる。

 他球団やサッカーのクラブを取材してきた経験で書けば、人気球団が陥る会社側の怠慢は、放置すれば必ずしっぺ返しを食らう。今回の人事で体制が刷新され、新球団社長に就く揚塩健治、そして新球団本部長の谷本修には、是非ともそのあたりの改革もお願いできれば…と思う。日本一の観客動員-この名誉を誇りに戦える唯一の球団だからこそ、選手とファンの距離感が温かみのあるものであればと願う。=敬称略=

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