阪神・俊介が引退!1人だけの入団会見、先輩の記録止める…悔いなし虎一筋の12年間

俊足・巧打の外野手として活躍した阪神・俊介が今季限りでの現役引退を発表。入団交渉難航で単独での入団会見となったり、大先輩・金本の記録を止めてしまったり…虎一筋、全力で駆け抜けた12年間でした。

公開日:2021.9.21

09年に虎がドラフト5位指名も…

09年ドラフトで阪神が5位指名した近大・藤川俊介外野手。しかしプロ入りは「3位指名以内」で企業から内定をもらっていたことが問題に…。

2009年10月30日デイリースポーツ紙面

【2009年10月30日デイリースポーツ紙面より】
◆入団にハードル、近大・藤川、4位以下なら社会人 東邦ガス内定
 阪神5位指名の藤川俊介外野手(22)=近大=は、ヤクルト3位指名の荒木貴裕内野手(22)=同=と東大阪市の近大で記者会見を行った。近大からは8年連続のドラフト指名。内外野をこなせ、シュアな打撃が魅力の藤川は、社会人・東邦ガスから「3位指名以内ならプロへ」という条件で内定を受けていただけに、5位指名に複雑な表情をのぞかせた。
 藤川は「評価していただいて感謝したい。プロになるのは小さいころからの夢だった」としながらも「自分が交わした約束。しっかり話をして決めたい」と結論を先延ばしにした。近大の榎本監督も「阪神から指名はないと聞いていた。企業と大学の関係もある。お時間をいただきたい」ととまどいを隠せなかった。

2009年10月31日デイリースポーツ紙面

【2009年10月31日デイリースポーツ紙面より】
◆阪神ドラ5・藤川に謝罪 近大・榎本監督「もう少し時間」
 阪神は30日、東大阪市内の近大を訪れ、ドラフト5位で指名した藤川俊介外野手(22)=近大=へ指名あいさつを行った。
 社会人・東邦ガスから「3位指名以内ならプロ入り」の条件で内定を受けていた藤川。そんな状況での5位指名だったため、近大の榎本監督は「(藤川は)昨日から寝ていなくて、頭も真っ白の状態。考える力が鈍っている」と話し、本人を同席させなかった。
 本人不在のまま、阪神側はまず榎本監督らに謝罪した。「指名した経緯を説明して5位ということを謝った。(東邦ガスの件は)終わってから知った。申し訳ないけど、そこから一歩進んでいかないと」と黒田編成部長。阪神側は今後、東邦ガスにも指名の経緯などを説明し、誠意を尽くして藤川の決断を待つ。

内定していた企業とも何度も話し合い、藤川俊はプロ入りを決断。他の新人選手たちから1週間遅れで1人だけの入団会見を行いました。

2009年12月15日デイリースポーツ紙面

【2009年12月15日デイリースポーツ紙面より】
◆藤川俊「首位打者獲る」 真弓監督&今岡の背番号「7」魂継承
 阪神からドラフト5位指名を受けた藤川俊介外野手(22)が14日、大阪市内のホテルで入団会見を行った。契約金6000万円、年俸1000万円。真弓明信監督(56)、今岡誠内野手(35)と、ともに1番打者で首位打者のタイトルを獲得した背番号「7」を継承し、自らも同タイトルを目指す決意を示した。
(中略)
 「(背番号が)似合っていると言われたい。将来的には賞を獲っていけたらいい。走塁だけじゃなく打撃でも首位打者を獲れたらいい」。大学通算打率・330の藤川自身も、「7」を背負ってきた先輩に近づきたい思いを強く抱いている。
 一方で、真弓監督は50メートル5秒96の俊足とそれを生かした守備を即戦力として期待している。「福本さんを思い出すような選手になってくれたらいいね」と指揮官。盗塁の歴代1位記録を持つ世界の盗塁王・福本豊氏(62)のような存在に成長することを求めた。

スンナリとはいかなかった藤川俊の阪神入団。今から思えば、これから“いろいろある”プロ野球人生を象徴していたのかもしれません。

新着のまとめ

もっと見る

主要ニュース

リアルタイムランキング

まとめ記事ランキング