桧山2世と呼ばれたかつての“ウル虎ルーキー”伊藤隼太、栄光と挫折…そして再出発

11年ドラフト1位で阪神入りした伊藤隼太。“ウル虎ルーキー”と呼ばれ期待されましたが大きな結果を残せず20年に戦力外通告を受けました。その栄光と挫折、そして再出発への軌跡をデイリー紙面で振り返ります。

公開日:2021.3.4

大学ナンバー1外野手、評価は“桧山2世”

大学時代に輝かしい成績を残した伊藤隼太。左の強打者として、早くから阪神が熱視線を送っていました。

2011年8月4日デイリースポーツ紙面

【2011年8月4日デイリースポーツ紙面より】
◆虎ドラフト、野手なら慶大・伊藤、補強ポイントに合致
 阪神が10月27日に行われるドラフト会議で、野手では慶大・伊藤隼太外野手をナンバー1評価していることが3日、明らかになった。
 2日の巨人戦後に、東京都内の宿舎で真弓監督と南球団社長らフロントが会談し、オフの補強戦略について意見交換を行った。そこで来季の補強ポイントに挙がったのが外野手。春季キャンプから中堅のポジションを競わせてきた若手が伸び悩んでおり、主力選手として活躍してきた金本も右肩の故障に苦しんでいる。
(中略)
 大学日本代表で4番を張り今春のリーグ戦では打率・405、4本塁打、17打点といずれも自己最高の成績を残した。急成長を遂げている左の強打者は、チームの補強ポイントとも合致している。

そしてドラフト当日、阪神は伊藤隼太の“一本釣り”に成功。

2011年10月28日デイリースポーツ1面

【2011年10月28日デイリースポーツ1面】
◆和田〝新監督〟太鼓判!伊藤隼太は桧山2世
 「プロ野球ドラフト会議 supported by TOSHIBA」が27日、都内のホテルで行われ、阪神はドラフト1位で慶大・伊藤隼太外野手(22)を単独指名。全体では育成選手1人を含む6人を指名した。この結果を受けて、28日に正式に監督就任が発表される和田豊打撃コーチ(49)は、西宮市内の自宅で取材に応じ、1位伊藤には「桧山タイプ」と高評価し、「思った以上のドラフト」と100点満点をつけた。
(中略)
 将来、虎の中軸を任せられる可能性を秘めた伊藤隼。和田コーチは「打撃コーチとして前からテレビで試合を見ているし、今年後半になって出てきた若手と競争できるレベル。現時点でね」と即戦力の評価を下した。さらに「練習熱心でリーダーシップもある。守備も堅実でスピードもあると聞いている。スカウトは桧山タイプと言っていた。非常に楽しみです」と期待の高さが言葉ににじみ出ている。

“ウル虎ルーキー”への期待はうなぎ上り

ドラフト1位で阪神に入団した伊藤隼太。名前の由来がウルトラマンの「ハヤタ隊員」だったこともあり、紙面には「ウル虎ルーキー」の文字が連日のように登場。その期待度を物語っていました。

2011年11月14日デイリースポーツ紙面

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