阪神・佐藤輝「めちゃくちゃ最高です」導いた連覇 心身ともにチームを支える4番 目標の三冠王も有言実行へ 40本&40二塁打王手
「広島6-4阪神」(3日、マツダスタジアム)
阪神・佐藤輝明内野手がいなければ、悲願の連覇は成し遂げられなかった。自分たちの手で優勝を決めることはできなかったが、会心の一撃。同点とした直後の三回2死一、二塁、一時は勝ち越しの39号3ランは今季を象徴する一発だった。宿舎で巨人の戦況を見つめ、訪れた歓喜の時。「うれしいですね。優勝できたんで、めちゃくちゃ最高です」。4番の重責に打ち勝ち、チームを頂点へ導いた。
心身ともに虎を支える男になった。4番としての成績は、もはや言うまでもない。打率・314に39本塁打、105打点。目標に掲げた三冠王を有言実行で成し遂げようとしている。この日は球団史上6人目(7度目)で、生え抜きでは85年・掛布雅之以来となる「100得点、100打点」を達成。この結果を生み出すための努力は並大抵のものではなかったのだろう。そして、今年は人としての成長をあらゆる方面から聞いた。
主将の坂本は言う。「今年に関しては、テルもチームを背負ってやっているふうに見える」と。数年前から大山が勝敗を背負い込み、見えない敵と戦ってきた。その姿が佐藤輝にも重なる。自身の成績が結果に直結する重圧や恐怖は本人しかわからない。「その中であれだけの成績と結果を残している。そこはとてつもないものだと思うし、そういう人たちが報われてほしい」とまで言わせるほど、中心選手としての自覚が芽生えた一年だった。
だから、チームメートのピンチには喜怒哀楽を表現した。印象的だったのは7月19日の敵地での広島戦。ハーンから決勝打を放つと、二塁上で感情を爆発させた。前日に胸元付近へ危険な球を投げられ、数日前には前川も死球で骨折。「何も感情を出さないということもできたと思うんですけど…」。相手を挑発したかったわけではない。チームの士気を高めるための行動だった。
森下が審判ともめそうになれば、自らが間に入ることもあった。この裏では父方の祖母から助言を授かっていた。決まって深夜に届く、宮城県からの愛あるメッセージ。ある日、こんな内容が届いた。
「森下くんにもいいところがあるよね。そのいいところを伸ばしてお互いに頑張ってね。森下くんを励ましてあげて」
タイトルを争うライバルでありながら、大事な仲間。「常に周りのことを気にかけて、感謝を忘れずにと言われる。そういうのは大事にしていきたいんです」。球界を代表する選手になっても慢心はない。「じいちゃんが亡くなってから、さみしいと思う。頑張ってる姿を見せられたらいいなと思いますね」。活躍を届けたい人の思いを胸に刻み、多くの人に夢と希望を与えている。
佐藤輝が藤川阪神の中心にいた。まだ目標には続きがある。昨季は届かなかった日本一へ。猛虎打線の4番が忘れ物を取りに行く。
◆ミスタータイガース超えも!史上初40本40二塁打へ王手 佐藤輝がこの日の広島戦で記録した39号3ランで40本塁打40二塁打へ王手。今季は既に40二塁打を記録しており、残り1本塁打で到達となる。過去に惜しかった打者といえば初代ミスタータイガースの藤村富美男。藤村は1950年シーズンで39本塁打41二塁打だった。
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