阪神・藤川監督「総力戦で戦い抜いた。ファンの方とともに最後まで戦い抜いた」 再三の好機生かせずドローも大きな前進「M2」

 「阪神2-2巨人」(1日、甲子園球場)

 割れんばかりの声援がベンチ裏まで届く。地響きのような振動を背に、阪神・藤川球児監督が会見場に姿を見せた。柔らかな表情だった。これがリーグ連覇を前にした重圧か、執念か。大拙攻に拙守も絡んだ一戦は、土壇場の同点劇でドローに持ち込んだ。優勝マジックは1つ減って「2」。チームにとって大きな前進だった。

 「それは、どちらでもないです。総力戦で戦い抜いた。ファンの方とともに最後まで戦い抜いた結果を、あさってのゲームにつなげるということです」。今季最長5時間5分の激戦。勝てなかった…だが、負けなかった。どちらの思いが強いか。そんな二択の問いを藤川監督は否定して続けた。

 序盤から苦しい展開だった。初回、無死満塁で佐藤輝が見逃し三振、大山が三ゴロ併殺で無得点に終わった。二回には無死一、三塁を作るも元山、村上、近本が凡退。まだ終わらない。三回には1死二、三塁から大山の左飛で三走・森下がスタート。間一髪のタイミングだったが、丸の好返球に阻まれる形となった。

 4万2640人で埋まった聖地・甲子園球場にため息が響く。六回、大山の20号ソロで同点に追いつくも八回、守備にほころびが出た。1死から大城を四球で歩かせ、続くリチャードとの対戦。遊ゴロに打ち取ったかに見えたが…。回転も不規則だったか、元山のグラブ下を抜けて中前に転がる。一、三塁から吉川の中犠飛で勝ち越しを許した。

 「やはり選手たちも、簡単にプレーしているわけじゃないですからね」

 リーグ連覇を目前にするチーム。昨季王者の意地がある。この終盤戦、ミスをカバーし、力に変えてきたのが大山だ。九回、中前打で同点。「心強いです」と最敬礼すると、7投手を使い、執念で引き分けに持ち込んだ。「全員が総力戦の中でカバーし合いながら戦ってくれた。それをこの後のゲームで生かさなければね」と指揮官。ここからは敵地で2試合。ゴールテープは目前に迫る。

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