阪神・高橋遥人あっぱれ二刀流で13勝目 先制V撃&マルチでセルフ援護 最高勝率条件に到達!9月最高のスタート 優勝M20
「ヤクルト2-6阪神」(1日、神宮球場)
阪神は今季最長タイ5連勝で優勝マジックを20とした。先発の高橋遥人投手(30)が6回1/3を2失点。最多勝争いで独走の13勝目を挙げ、最高勝率の条件を満たした。打っては五回に先制適時打を放つなど6年ぶりの複数安打。虎の二刀流の活躍で、2リーグ制以降では球団初となる連覇へ9月も好スタートを切った。
◇ ◇
敵地とは思えぬほど黄色く染まったスタンド。高橋は控えめな笑みを浮かべ、両手を振った。投打の主役となった夜も「全然ダメだった。運ですね」と“らしさ全開”のヒーローインタビュー。それでも両リーグトップ13勝目という結果が、どれほどチームに貢献してきたかを物語っている。
自らを援護したのは、両軍無得点で迎えた五回2死一、二塁の打席だった。1ストライクから吉村の直球を捉えて右前適時打をマーク。2021年以来5年ぶりの打点で先制点をもたらし「めっちゃ良い感触でした」と笑った。さらに七回には6年ぶりのマルチ安打となる中前打を放ち、近本の3ランをお膳立てだ。
投げては、要所を締めた。二回には先頭から連打を浴びるなど1死二、三塁の危機を招いたが、岩田を一ゴロに打ち取り、三走・山田を三本間で挟んでアウトに。最後は吉村をツーシームで空振り三振に仕留めた。六回までゼロを並べたが、七回に内野安打2本でピンチを背負い、味方失策と適時打で2点を失い降板。「そこを粘れないのは序盤の投球も響いた」と反省の言葉が先行した。
それでも、6回1/3を2失点で白星をゲット。最高勝率の条件をクリアするとともに、現在、村上に次ぐ2位の防御率(1・90)と合わせた投手3冠も視界に捉えた。チームにとって今季最長タイとなる5連勝をけん引。優勝へのマジックナンバーを「20」に減らした。
高みを見据えるからこそ、現状に満足はしない。今季、折に触れて「球速を上げたい」と口にしてきた高橋。あえてスピードを意識するのには、いくつか理由がある。一つは「成長が分かりやすい」こと。「仮に『170キロ投げたい』ってなったら、練習はそれをイメージした分だけできているのか?という話になる」と左腕。明確な数字を目標に据えることで、やるべきことを具体化している。
長いリハビリ生活のモチベーションでもあった。「みんなで球速を伸ばそうってやったんで」。下村や伊藤稜ら魅力的な速球を投じる仲間から刺激を受け、復活を期した日々の糧にしてきた。さらに「自分が見たくなるのは球が速い投手」というシンプルな思いもある。自身が魅力を感じる投手こそ、理想像でもあるのだ。
両リーグトップの勝ち星を重ねても、目指す姿はまだ先だ。貪欲に理想を追い求める左腕が、連覇を狙う猛虎の進撃を支えている。
野球スコア速報
