阪神・石井 実戦復帰1回0封3K!最速152キロ「ドクターやトレーナーなど皆さんに感謝」
「ファーム・西地区、阪神3-2ソフトバンク」(23日、日鉄鋼板SGLスタジアム)
2月の春季キャンプで左アキレス腱(けん)を断裂して手術を受けた阪神の石井大智投手(29)がファーム・ソフトバンク戦(SGL)で実戦復帰を果たした。2月11日の紅白戦(宜野座)以来、実に193日ぶりの実戦マウンドで最速152キロをマーク。1回2安打無失点、3三振を奪い、完全復活に向けて力強く歩みを進めた。経過に問題がなければ、今後は連投テストなどの段階を経て、1軍復帰を目指す。
登場曲の「HIGH FIVE」が流れると、虎党の視線がマウンドへくぎ付けとなった。おかえり-。石井を迎えた拍手と歓声が存在の大きさを物語る。待望の復帰を終え、口をついて出たのは感謝の言葉だった。
「ドクターや球団トレーナーなど皆さんのおかげで段階を踏めたのですごく感謝しています」
1点リードの四回に登板。秋広に初球を捉えられ、右前打を許したが、緒方は6球目の151キロで空振り三振。佐倉は初球にこの日最速の152キロ直球を投じ、3球目に空振り三振に仕留めた。渡辺陸に右前打を浴びて一、二塁のピンチとなったが、江崎は直球で追い込み、最後は外角低めいっぱいの152キロで見逃し三振を奪った。
変化球はシンカーとカーブを投じ、「全然求めているものには届かなかった」と謙遜したが、直球は「梅野さんが球が強かったって言ってくださった。素直によかった」と女房役の心強い言葉に照れ笑い。ただ「無事に終われたのでよかった」と段階を一つ踏めたことが何よりの収穫だった。「(去年までの姿に)戻したいとも思わない」と過去の自分と決別する覚悟もにじませた。
2月11日の春季キャンプ紅白戦でホームベースのカバーに入った直後、突然うずくまった。「左アキレス腱(けん)の断裂」と診断されて手術を受けた。長いリハビリ生活を経て、7月22日に初の実戦形式となるライブBPに登板。8月にも2度の実戦形式を経て、マウンドに戻ってきた。ファンから「すごく声をかけていただいてありがたい気持ち」とリハビリ中も、この日も、受けた大きな声援に感謝した。
平田2軍監督は「久しぶりのマウンドにしたら全くブランクは感じさせなかった」と目を細めた。今後については「(連投テストは)もちろん。間隔を空けて、段階を踏んで」と慎重に進めていく方針だ。不屈の男が連覇に向けた最後のピースを埋める。
【石井これまでの経過】
◆2月11日 キャンプ紅白戦の三回、ホームのカバーに走って向かうと、転倒。そのまま病院へ運ばれた。
◆同12日 帰阪し検査を受けた結果「左アキレス腱損傷」と診断結果を発表。WBCへの辞退も決まった。
◆同21日 球団は「左アキレス腱断裂縫合術」を終え、20日に退院したことを発表した。
◆同27日 松葉杖をついてSGLに現れ、リハビリを開始。
◆3月3日 SGLの室内練習場で、座った状態でのキャッチボールを行った。
◆4月29日 SGLで歩行訓練を開始。外野のポール間を2往復し、約25分汗を流した。
◆5月1日 ギプスや装具を取り外し、30メートル離れたトレーナー相手に30球程度のキャッチボール。
◆6月20日 室内のブルペンで、数分間ながら投球を行った。
◆7月18日 捕手を座らせて、故障後4度目のブルペン投球を行った。
◆同22日 初の実戦形式となる、ライブBPに登板。最後は140キロ台後半を計測した模様。
◆8月5日 2度目のライブBPに登板。打者6人に28球を投じ、安打性の打球は4本。
◆同8日 3度目のライブBPに登板。打者9人に29球を投じ、安打性の打球は1本。
◆同21日 実戦復帰前最後のブルペン投球。
