阪神・木下のプロ初勝利 福岡舞鶴・恩師が祝福「1番打者で使いたい選手」「藤川監督のような剛球でたくさんのファン魅了して」

 「中日1-3阪神」(16日、バンテリンドーム)

 阪神の木下里都投手(25)が16日の中日戦(バンテリン)でプロ初勝利を飾った。記念の1勝に福岡舞鶴時代の恩師・福田一監督(56)がデイリースポーツに祝福の手記を寄せた。主に遊撃手として起用した高校時代の怪物エピソードや学校生活での素顔を明かした。

  ◇  ◇

 木下、初勝利おめでとう。

 入学時は遊撃手からのスタートでした。走れて、パンチ力があって、今の大谷翔平選手じゃないですけど1番打者で使いたい。そんな選手でした。

 卒業後、福岡大3年の時にはOB戦をやりましたが、打者として本塁打を放ったことがありました。95メートル先に高さ20メートルのネットがあって、その上部に当てたことが記憶に残っています。飛距離は推定130メートルぐらいだったかな。現役時代も本塁打を5、6本は打っていたと思うし、当たれば果てしなく飛んでいきました。

 高校3年の夏は初戦敗退でした。先発ピッチャーが打たれてしまって、その後に中継ぎで投げさせたら全然打たれなかった。木下を先発させてもよかったのですが、野手として先を見据えてやらせていました。

 それでもブルペンに入れば144キロを投げるんです。彼がピッチャーをすれば抑えられるとは思っていましたが、他に試合を作れるピッチャーがいたので野手として育てました。ただ、ピッチャーとしてもある程度、上にいけるイメージというのは間違いなくできていました。

 木下はとにかく野球を楽しむタイプでした。常に笑顔が印象的で、疲れてクタクタといった姿を見せない。底を見せないので、こいつの限界はどこまであるのか…。そう感じさせてくれるプレーヤーでした。グラウンドでも教室でも、あの笑顔のままでした。明るく、人が寄ってくるタイプ。人の悪口なんか絶対に言わないし、大学時代も社会人時代も同級生がよく応援に行っていました。すごく友達思いだし、みんなに好かれていましたね。

 思い出すのは高校3年の引退後です。「一緒にトレーニングしよう」ということで、私が通っている福岡市内のジムに3カ月間トレーニングに連れて行きました。上半身の筋力が、まだこれからの部分があったので、もっと筋力がつけばと思って教えました。

 大学の時に「絶対にプロでやれよ」と声をかけたら、目を輝かせて「上でやってやる」と言っていました。元々は欲のない子で、野球を楽しむことだけを考えてやっていたと思うのですが、大学でたくさん投げるようになって、悔しい思いもして欲も出てきたように見えました。

 真っすぐで押し切るのが木下の強み。藤川監督のような剛球を持っているのだから、たくさんのファンを魅了していってほしいですね。

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