阪神・佐藤輝3冠見えた!【糸井氏が解説】昨年からの変化「奥行き」が呼んだ進化とは

2026年、佐藤輝の打撃フォーム連続写真
並べたらよく分かる!確かにバットが寝てる。変化した佐藤輝の「構え」=左が2025年、右は2026年
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 見えた3冠、届くか4割-。セ・リーグ首位の阪神は26日から「日本生命セ・パ交流戦2026」に突入する。佐藤輝明内野手(27)は主に4番として打率・381、12本塁打、37打点と打撃主要3部門でトップを走る。好調の要因、そして昨季からの変化とは。本人の証言とともに、糸井嘉男スペシャルアンバサダー(SA、44)=デイリスポーツ評論家=が連続写真で解説する。背景には理論に裏打ちされた進化の秘密があった。

 阪神は22日からの巨人3連戦で3連勝を飾った。12日ぶりに首位を奪還し、26日からは交流戦に入る。立石、森下ら強打者が並ぶ打線の中心にいるのが4番・佐藤輝。23日に先発した巨人のウィットリーは「惑星で一番いい打者」と対戦した衝撃を語った。糸井氏が技術的な変化を解説する。

 「昨年と今年のフォームを比較しても見た目は、あまり変化が感じられないかもしれません。特徴としては『(1)構えた時にバットが少し寝ている』『(2)構えた重心が少し低くなった』といったところです」

 連続写真の右上赤枠で確認できる。佐藤輝自身も「構え」の変化を認めた上で「それは結果です。ミートのポイントから逆算して考えた結果、構えがそうなっていますね」と説明する。その上で同氏が指摘したのは2点。まずは『(3)打つポイントの変化』だという。

 「彼とも少し話をしました。よりボールを長く見ようとする意識が伝わるフォームで、手元まで引きつけているために『ボール球を振らなくなった』『芯で捉える確率が増したことで打率が上がった』と説明できます。コマ送りすると分かりやすいですが、ボールを点ではなく線で捉えようとしているので、アジャストする確率が高くなっていると言えます」

 打率・381が示すように糸井氏は確実性のアップを分析した。同調する佐藤輝が「確実性もそうですけど、再現性よく打てるように」と補足。「イメージも去年とは少し違う部分もあるんで、その結果かなと思ってますけどね」と続けた。打撃フォームとひとくくりにするが、タイミングの取り方だけでも、下半身始動で足を上げる、スリ足、ノーステップ…上半身主導など千差万別だ。「いまの輝は大谷くんクラスの打撃をしている」と話す糸井氏は続ける。

 「例えば私は現役時代、右足を上げて打つタイプでした。その反動を使って打球を飛ばしていましたが、彼はステップはしますが、より小さな動きで打球を飛ばしています。ドッシリとした構えから無駄がなく、最短距離でバットを出しています。It’s perfect!。あれだけエグい配球をされながら、数字を残しているのは本当にスペシャルです」

 (1)(2)(3)と昨季からの変化を解説した上で同氏は「昨年、2冠を取ったフォームには秘密がある」と明かす。

 「これは昨年からの変化ではありませんが、右下(赤枠)の3枚を見てください。打った後に体が後ろに残りすぎず、体重を前に送り込んでいくのが分かります。下の真ん中2枚でも分かる通り、振り終わった後に真ん中で回転しています。『軸回転』という言葉がありますが、その意識だと後ろに体重が残りがちで『めくれる』『あがる』などと表現しますが、そういったことにつながります。前の右足に力を伝えていける、フィニッシュで右足に体重を乗せていけていることが、打球を飛ばせている要因です」

 文字にすれば理解できる理由だが、糸井氏は「これはなかなか、できひん技なんです」と力説する。「通常なら右下(赤枠)3枚でフィニッシュします。しっかりと真ん中で回転していながら、力を前に伝える。この体重移動が2冠を取った昨年にすごく変わった部分で、写真で言えばそこから先の『3枚にある幅、奥行き』が、実は急激な進化を遂げた秘密と言えます」。確かな理論に裏打ちされた進化。交流戦でも大暴れの予感が漂っている。

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